高山植物の女王・コマクサを見るならココ!|植物ライター・成清 陽のヤマノハナ手帖 #36
高山植物の女王・コマクサを見るならココ!|植物ライター・成清 陽のヤマノハナ手帖 #36
登山&撮影をライフワークとする花ライターがお送りする、高山植物の偏愛記。静かに、しかしアツ~く、お花をご紹介します! ジメジメ、ムシムシ……。ニッポンの夏は、とにかくコレ。さらに困るのは、近年フツーになりつつある、この急激な温度変化。「壊れる前に山に行ってネ!! 」。そんなお天道様のお導きに従って足を運びたいのは、やっぱり花の山ですよねーーー! ということで今回は、ハイカーから盤石の支持率を誇る、アノ高山植物が見られる5座をご紹介。行ってみましょう、“コマクサ山”へ!
東北地方の雄!「岩手山」
岩手山のコマクサを筆頭とする理由。それは、「日本一のコマクサ群落」と呼ばれているから! 写真からも、株の密度や規模の大きさが伝わってきます。ここを凌ぐ群生地は、なかなかないでしょうね。ただ、問題がひとつ。関東や中部から遠い……とあって、じつは私もいまだ未踏(スミマセン)。ピークの7月上旬は、シラネアオイなどほかの高山植物もキレイだとか。3年以内に行くから待ってろよ~、岩手山! Data 平年の見頃:6月下旬~7月上旬(ピーク7月上旬) 最寄り登山口:焼走り熔岩流 登山口~群生地までの所要時間:片道約2時間 撮影地:第一噴出口からツルハシの間。
高山らしい気風がステキ「爺ヶ岳」
先日、本誌8月号特集内にて登場したのが、こちら爺か岳。非常に花の豊富なトレイルで、花好きならばキュンキュン間違いなし! 稜線を、そして南峰を越えて中峰へ。そこには、“高山植物はかくあるべき”というカオをした女王が君臨しています。トレイルのガレた感じや傾斜の強さ、そして鹿島槍とのコラボは、感服のひと言。さらに体力と時間に余裕のある方はお隣・蓮華岳の群生地にもGO♪。 Data 平年の見頃:7月上旬~7月下旬(ピーク7月中旬) 最寄り登山口:柏原新道入口 登山口~群生地までの所要時間:片道約5時間 撮影地:爺か岳(南峰~中峰間)。