センバツ 今年は延長戦なぜ多い? 第3日まで9試合中4試合も
第94回選抜高校野球大会は21日までの1回戦9試合で、延長試合が4試合あった。うち2試合は延長十二回までにも決着せず、タイブレークにもつれこんだ。センバツでの延長試合の最多は7試合で、かなりのハイペースといえる。接戦が多い要因を探ると、あまり歓迎したくない理由を指摘する声が聞こえてきた。 【過去には小芝風花さんも】歴代センバツ応援イメージキャラ 今大会は初日の19日に和歌山東―倉敷工(岡山)、クラーク記念国際(北海道)―九州国際大付(福岡)の第2、第3試合が続けて延長になった。さらに第2日の長崎日大―近江(滋賀)と第3日の山梨学院―木更津総合(千葉)戦は、延長十三回から無死一、二塁で始めるタイブレークに突入。近江と木更津総合が、2回戦に進んだ。 センバツで延長試合が七つを数えた大会は過去3回あり、直近は2021年の前回大会。甲子園大会では18年に導入されたタイブレークは春は昨年1試合実施されただけだった。 今大会で延長に入った4試合はいずれも1―1か2―2で九回を終えた。ロースコアでもつれる要因として、長崎日大の平山清一郎監督は「どのチームも実戦不足は否めないのではないでしょうか」と、新型コロナウイルスの影響で思うように練習試合をこなすのが難しい状況を挙げた。特に攻撃面への影響を感じており「うちも終盤の好機で、1ボールから浅いフライを打ち上げてしまう場面があった。細かい作戦や狙い球の絞り方などは練習試合で詰めていくが、それができなかった」と振り返った。 日本高校野球連盟技術・振興委員会の前田正治副委員長も「2月でも練習時間が制限されたり、十分できなかったりしたチームも多かった。変化球の打ち損じや振らされるケースが多いのは、その影響だと思う」とコロナの影響を指摘。そのうえで「攻める方も守る方も、ここぞというところの勝負勘がまだまだだから、試合が決まり切らないのでは」と見解を示した。 ただ、前回大会の延長試合も7試合のうち6試合は1回戦だった。甲子園で実戦感覚を取り戻していく選手たちの今後の戦いぶりに注目したい。【吉見裕都】 ◇全31試合をライブ中継 公式サイト「センバツLIVE!」(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2022)では大会期間中、全31試合を動画中継します。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/hsb_spring/)でも展開します。