狙い目の銘柄を見抜くには? 「優待株投資」の基本知識
狙える「優待株」を 見抜く方法
しかし、だからと言って「優待を受けられる数の株を、5万円で買える企業を探すぞ」などと、手の出しやすさだけで投資先を決めるのは損のもと。 たいていの場合、あまりに株価が安い企業というのはそれだけ不人気だということ。思わぬ「トラップ」が隠されていることも少なくありません。 優待の内容や有無は会社が毎年判断するものですから、最悪「優待目当てで買ったのに、業績不振で優待が廃止に」といったことが起きる可能性もあるのです。 では、そうした企業を見抜くには何をすればいいか。まず一つは、当然ながら利益や売上高の推移を確認することです。ネット証券に口座を持ってさえいれば、企業の基本財務状況は簡単に調べられますから、少なくとも「利益が右肩上がりか」「売上が右肩上がりか」は必ず確認するようにしてください。 そして、もう一つのチェック項目が「優待の内訳が、自社商品に使える割引券や無料券」かどうか。それ以外の、例えば「クオカード」のような汎用性の高い金券による優待は、怪しんでおいたほうがいいのです。 というのも、自社商品の割引といった優待がその会社の売上にもつながる「win-win」なものであるのに対し、クオカードのようなあまりに汎用性の高い商品は、送る側にほとんど利点がありませんよね。 そもそも「色々経費をかけて1000円分のクオカードを送るなら、1000円分配当を増やしてよ」という話。こういった優待内容の場合、その会社の業績が芳しくない場合はもちろん、ある程度好調な場合でも、突然優待を廃止される可能性を否めないのです。 その意味では、優待株投資で狙うべきは自社商品を優待に活かせる「BtoC」型の企業、ということにもなるかと思います。
竹内氏イチ押しの 「優待銘柄」とその理由
逆に、今後も期待できる「優待株」とはすなわち、優待内容がその企業の商品やサービスに使える優待券で、配当と優待を合わせた総合利回り(優待利回り+配当利回り)が高く、財務が健全な銘柄のこと。 具体的なおすすめ銘柄についても、4つピックアップして上の図でご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 中でも私のイチ押しは「イオン(8267)」です。その理由は、優待が「定額」ではないから。基本的に優待は「○○円引き」というサービス券の形をとることが多いのですが、イオンの場合「イオンでの購入額の3%(※保有株数によってはそれ以上)」がキャッシュバックされるという内容なのです。 上限として「半期(半年)につき購入額の算入は100万円まで」という縛りつきですが、そこまでいく人は少数派ですよね。普段の買い物がイオンだという人なら、誰もが破格の利回りを得られる投資先だと思います。