大盛況の中、完走した全国ツアー『Laura day romance tour 2024 crash landing』最終公演@Zepp Shinjuku 【オフィシャルレポート】
本編ラストは「渚で会いましょう」。ギターの残響音だけでなんとなく海を想起してしまうのは曲全体を知っているからではあるが、もし海が思い浮かばなくても世界観のあるギターサウンドではある。イントロで井上が「これで最後の曲です」と告げると、残念そうな声も上げづらい。礒本のトライバルな打音と鈴木の低音弦のリフ、そしてフックのある井上の歌メロのなんと中毒性の高いことか。 ライブでの再現が難しそうなこの曲が完全にバンドのものになっているのも驚きだが、テンポを落としたセクションから転調するCセクションまでの構成の見事さ、その複雑な構成を弛緩させないメンバー全員の曲の理解に感銘を受けてしまった。1時間半が経過していたが、体感はその半分ぐらいだ。 ひたすら拍手だけでアンコールを求めるオーディエンスもローラズのファンの特徴を物語っているが、再登場したバンドもまずは演奏。フィードバックノイズがサイレンのような出だしから「大停電」が始まると拍手と歓声が上がり、曲の途中で「夜のジェットコースター」に繋げていく。 初期からのファンには特に嬉しい選曲だったはず。ツアーファイナルでもあり、メンバーがやっとMCらしいMCを始める。井上は過去最大キャパがソールドアウトしたことに対してオーディエンスに感謝が止まらないと話し、「元々はフジロックに無料で行きたいという邪な気持ちで始まったんですけど」と結成の経緯に遡ると、鈴木は「フジロックに無料で行きたい望みはまだ持ってるんでいつでも声かけてください」とオチをつけた。流行にとらわれない自分たちの音楽が支持されていることへの素直な感謝を表す井上は歌っている時の姿勢同様清々しい。 そしてアンコールに新曲「Amber blue」を持ってくる強心臓(!?)ぶりも素晴らしいが、この曲のビートルズの「サージェント・ペッパーズ・ロンリーハーツ・クラブバンド」を想起させるアイデア豊富なアレンジ、パレードのような楽隊感にまた新しいローラズを感じさせたことはもっと素晴らしい。そして締め括りには東京公演ならではの「東京の夜」を披露して、街に散っていく私たちを送り出してくれたのだった。 なお、すでに発表されている通り、2025年4月26日(土)には大阪城音楽堂、4月29日(火)には東京国際フォーラムホールCにて『Laura day romance oneman live 2025 wonderwall』が開催される。 Text:石角友香 <公演情報> 『Laura day romance tour 2024 crash landing』 11月7日@東京・Zepp Shinjuku 【セットリスト】 1. リグレットベイビーズ 2. rendez-vous 3. sweet vertigo 4.透明 5. well well | ええと、うん 6. wake up call | 待つ夜、巡る朝 7. worrying things 8. lookback&kicks 9.アイデア 10. winona rider 11. waltz 12. Young life 13. brighter brighter 14. little dancer | リトルダンサー 15. fever 16. sad number 17. happyend | 幸せな結末 18. 渚で会いましょう En1. ⼤停電(⼀節) En2. 夜のジェットコースター MC メンバー紹介 En3. Amber blue(新曲) En4. 東京の夜 <ライブ情報> 『Laura day romance oneman live 2025 wonderwall』 2025年4月26日(土)大阪城音楽堂 2025年4月29日(火)東京国際フォーラム ホールC 開場16:30 開演17:30 出演:Laura day romance
【関連記事】
- Laura day romance、新曲「Amber blue」本日配信リリース&MV公開 2025年2月に3rd Full Album前編のデジタルリリースも決定
- Laura day romance、ニュー・シングル「Amber blue」配信リリース&東阪ワンマンライブ開催決定
- amazarashi、2025年4月29日横浜アリーナ公演決定 新曲「君のベストライフ」のMVを緊急公開
- ハンブレッダーズ、ライブBDの予約受付開始 武道館公演先行上映会のチケット抽選権も
- 洋楽フェス『rockinʼon sonic』最終追加アーティスト発表 THE JESUS AND MARY CHAIN、DIGITALISMの出演が決定