間接業務の請け負いを伸ばして再成長 南部靖之・パソナグループ代表
── 創業からまもなく50年ですが、今後の50年を展望する時、企業理念の「社会の問題点を解決する」がカギになってきますか。 南部 これから後継者の時代になっても社会の問題点を解決する視点は持ち続けてほしいですね。社会の問題ってしょっちゅう変わるんですよ。神戸や東北で大地震が起きればその対応ということがありますね。 ── 今話に出た後継者について考えはまとまりつつありますか。 南部 ないですね、創業者は死ぬまで創業者だとも思っています。楽をしようとか逃げようとかは一切ありません。 (Interviewer:岩崎誠・週刊エコノミスト編集長) ◇横顔 Q 30代はどんなビジネスパーソンでしたか A 人と会って話をするのが好きで毎週2回勉強会をやっていました。ソフトバンクグループの孫正義さんや安倍晋三さんらと会ってました。 Q 最近買ったものは A 生まれて初めて時計を買ったんです。腕時計。創業50年のお祝いで創業メンバーへのプレゼントに何がいいかという話で時計が欲しいと言われて僕も買ったのです。 Q 社長業とは A 創業者と言ってもいいかもしれませんが、リーマン・ショックなど会社が本当に困った時に出ていってきちんと対応することでしょう。 ==================== 事業内容:人材派遣、人材紹介、キャリア支援、BPO(業務の外部委託)サービス、地方創生事業など 本社所在地:東京都千代田区 創業:1976年2月 資本金:50億円 従業員数:10001人(2024年5月末、連結) 業績(24年5月期、連結) 売上高:3567億円 経常利益:71億円 ==================== なんぶ・やすゆき 1952年生まれ、兵庫県出身。県立星稜高校、関西大学工学部卒業。関大卒業直前の76年2月に人材派遣会社、テンポラリーセンターを設立。93年にパソナに社名変更した。2007年に持ち株会社体制のパソナグループに移行。72歳。