実家の断捨離で「大量の小銭」を発見! 銀行に入金すると手数料が「500円」かかるって本当? 大量入金のコストが高い理由も解説
数年前までは金融機関の窓口で大量の硬貨を入金しても、無料で取り扱っているところが多くありました。しかし、現在では手数料を取る金融機関が増えています。これまで無料だった硬貨の入金になぜ手数料がかかるようになったのでしょうか。 本記事では硬貨の大量入金に手数料がかかるようになった背景について、金融機関に勤務していた筆者がその経験をもとに解説します。 ▼タンス預金していた現金を銀行に預ける場合、「税金」の支払いは発生するの?
小銭入金の手数料
硬貨の大量入金に関して、大手の金融機関では図表1のように手数料を定めています。 図表1
各銀行HPより筆者作成 例えば、みずほ銀行で1円玉1000枚を入金したい場合、手数料は1320円となり入金額よりも手数料の方が高くなります。硬貨の大量入金をしたい場合は、手数料と照らし合わせて損失のないように計算する必要がありそうです。 また、これらの手数料は1日当たりの料金とされているところが多く、1日で複数回入金した場合、その合計枚数に対して手数料が必要となることもあります。
小銭入金は手間がかかる
筆者が金融機関に勤務していた際にも、バケツやペットボトルに大量に貯めた小銭を入金したいと窓口に持ってくるお客さまがいました。実は長年にわたって貯めている小銭は物によっては保管状態が悪く、硬貨に汚れがついていたり、さびが出ていたりするものもあります。 大量の硬貨は硬貨専用の機械に入れて数えるのですが、汚れがあると硬貨を正確に読むことができないばかりか、硬貨に付着していた汚れによって機械が詰まってしまい、機械の故障のもとにもなります。 硬貨を数えている途中で機械が詰まってしまうと、機械を開けて詰まった硬貨を取り出す必要があり、非常に時間がかかります。故障によって、勘定が終わるまで数時間かかることもあります。当然その間は銀行の職員がその作業につきっきりになるので、通常の窓口業務をおこなう職員の数が不足し、窓口業務の進行が滞ることにつながります。このように硬貨の大量入金の受け付けは、日常業務におけるコストが非常に高いといえるのです。