【注目ドライバー】補佐役から主役へ成り上がりなるか…14年目を迎えたセルジオ・ぺレス|レッドブル|F1
2024年、F1で14年目を迎えたセルジオ・ぺレス。「チェコ」の愛称で知られるメキシコ人ドライバーは、レッドブル4年目でさらなる躍進を目指す。
母国財閥のサポートを受け欧州で武者修行
1990年生まれ・メキシコ出身のセルジオ・ぺレスは、1997年からメキシコ国内のカートレースに参戦。同世代のドライバーよりも一足先にカテゴリーを駆け上がり、ドライビングスキルを磨き続けた。 また2000年ごろから、同じくレーサーである実兄アントニオ・ぺレスとともに、通信事業大手『テルメックス』からのサポートを受け、資金面で大きなアドバンテージを得ることができたぺレスは、2005年に戦いの舞台をヨーロッパへと移した。 2005年から2年間はフォーミュラBMWに、2007年からはイギリスF3に参戦。欧州でもその存在が注目されるなか、2009年からF1直下のカテゴリーであるGP2(現F2)への参戦が決まる。 初年度は総合12位に終わるも、2年目のシーズンではパストール・マルドナドとチャンピオン争いを繰り広げた。最終的には惜しくもタイトルを逃したものの、総合2位の好成績を残したことで、翌2011年にザウバーから念願のF1デビューが決定した。
ザウバーで頭角を現しマクラーレンへ
ザウバー加入当時は、メキシコの財閥がスポンサードするぺレスを「ペイドライバー」と揶揄する声も多かったが、2年目の2012年マレーシアGPでは雨による中断などもあった波乱のレース展開のなか、2位表彰台を獲得。トップ走行中だったフェルナンド・アロンソへのオーバーテイクは失敗に終わったが、優勝が目前にまで迫った好レースだった。 また、同年第13戦イタリアGPでも2位表彰台を獲得したことで「ペイドライバー」との声はなくなり、その走りを高く評価したマクラーレンに、翌2013年から加入することとなった。 マクラーレンでの初優勝が期待された2013年シーズンだったが、マシンの競争力不足やチームメイトとの接触などもあり、優勝はおろか表彰台にも登れない非常に苦しい1年となってしまった。さらに追い打ちをかけるようにチームからの離脱が発表され、在籍1年でフォース・インディアへと移籍することに。