春夏秋冬 季節のトラベラー【11選】春の訪れを探しに出かけよう!
【03】富山湾のホタルイカ/日本
普段は深海に生息するホタルイカだが、春の産卵期になると海面近くまで浮上。海流によって波打ち際に打ち上げられた際に青白く発光し、“ホタルイカの身投げ”と呼ばれる幻想的な光景を作り出す。見頃は例年、3、4月の新月の頃。漁を見学する海上観光も人気だ。
【04】ウェルフォードパークのスノードロップ/イギリス
地上10㎝ほどの高さに咲く釣鐘型の花で、遠目にはその名のとおり雪景色のよう。雪の中からも顔を出し、欧州に早春を告げる。2月2日の聖燭祭に教会の祭壇に飾る習慣があり、今でも修道院の庭でよく見られる。花びらは可憐だが、球根には強い毒性があるので注意。
【05】ブショーヤーラーシュ/ハンガリー
ハンガリー南部の街、モハーチで毎年2月に開催される奇祭。伝統の覆面をしたブショーたちが街を練り歩き、冬を擬人化した藁人形を燃やして春来を祝う。同祭はかつてオスマン帝国の侵攻を撃退した際の逸話を再現し、現代に伝えるユネスコ無形文化遺産でもある。
【06】ククルカンの降臨/メキシコ
チチェン・イッツァ遺跡では年に2回(春分・秋分の日)、太陽が傾くと階段上に蛇の胴体のような影が現れ、階段下にある農耕の神ククルカンの頭部と合体する。種まきや収穫時期の目安とする説があるが、詳細は未解明。“新・世界七不思議”のひとつにも数えられている。
【07】イラン暦新年ノウルーズ/クルディスタン地域
ペルシャ語で“新しい日”を意味し、イラン暦の元日(北半球では春分の日)前夜から、儀式で火を焚いたり、焚き火の上を跳んだりして不幸や災難を追い払う。イラン以外のペルシャ語文化圏でも盛大に祝われており、1年の豊穣を願い、家族で麦料理を食べることが多い。
【08】ホーリー祭/インド
北インドやネパールに起源をもつ、春の訪れを祝う祭り。現代の色粉や色水は化学製品由来がほとんどだが、元来はターメリックやインディゴなど天然色素を使用し、各色とも神聖な色とされていた。開催時期はヒンドゥー暦に基づいて決定。2024年は3月25日に開催予定。
【09】マンドリュー・ラ・ナープルのミモザ祭り/フランス
南仏では毎年1月下旬から2月頃、“冬の太陽”の異名を持つミモザが開花。130㎞にわたって続く見どころは“ミモザ街道”と呼ばれる。この街道沿いのラ・ナープルで開催されるミモザ祭りでは数トンもの花がパレードで披露され、山車の飾りや投げ合いに使われる。2024年は2月18日に開催予定。