12月はこんな本を読もうかな。
『〈ツイッター〉にとって美とはなにか SNS以後に「書く」ということ』
ミュージシャンの傍ら、他の追随を許さぬ独自の批評活動も行う著者による、ツイッター論。「『書く』ことと『話す』ことが軋みの音をあげながら交錯する」場としてのこのSNSが、壮大なスケールで美学的に考察される。ツイッター以後、書くことは野蛮なのか? フィルムアート社/¥2,420 知恵熱で体が温まりそうな3冊。
『ブルーフィルムの哲学 「見てはいけない映画」を見る』
映画論において、もはや未開拓のジャンルなどないと思っていた。だけど、まだあった。その名は、1980年代初頭以前に流通していたいわゆる違法ポルノ映画、ブルーフィルム。本書が現象学的な方法論によって読み解くのは、この「禁じられたジャンル」のヴィジョン。いろんな意味で刺激的! NHK出版/¥1,870
『とるにたらない美術 ラッセン、心霊写真、レンダリング・ポルノ』
「ゴッホより~普通に~ラッセンが好き~」と歌が笑えるのは、「ラッセンよりゴッホの方が美術的な価値が高い」って暗黙の前提があるから。しかし、その前提を疑わなければ、美術の本質には近づけないのかも。ラッセンはもちろん、心霊写真、VARからドローンまでを俎上にあげるこの美術論は、そんなことを教えてくれる。¥2,860/ケンエレブックス text: Keisuke Kagiwada
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