聴覚障害レスラーも所属するプロレス団体が国籍、性別、年齢、障害などあらゆるバリアを取り払った世界で唯一無二のタッグ王座戦を11・9開催
聴覚障害レスラーも所属するバリアフリープロレスHEROが11月9日、東京・高島平区民館で『HERO42』を開催する。今大会の最大の注目は何といっても、WBC(ワールド・バリアフリー・チャンピオンシップ)タッグ選手権戦だ。 WBCとは国籍、性別、年齢、障害のあるなしなどあらゆるバリアを取り払った世界で唯一無二のベルトだ。現王者はワイルド軍のワイルド・ベアー&ワイルド・ZEROで、今大会で王座に挑むのは“インディー界の名タッグ”ダークソウルの加藤茂郎&千葉智紹で、ワイルド軍は2度目の防衛戦となる。 挑戦者組のダークソウルは2021年8月13日、東京・新宿FACEでリッキー・フジ&大和ヒロシを破り、第4代王座に就いた。その後、将軍岡本&ケン・片谷、ディアブロ&レザー・フェース、リッキー&笹村あやめ、ガッツ石島&瀧澤晃頼を退けてV4に成功。だが、2023年2月25日、東京・新木場1stRINGでのV5戦(挑戦者は友龍&後藤恵介)に加藤の“怨敵”ディアブロが乱入して、加藤を襲撃してダメージを与え、ダークソウルは不本意な敗北を喫し王座から陥落した。あれから1年9ヵ月の月日を経て、ようやく王座奪回のチャンスをつかんだ。4度の防衛は同王座の最多防衛記録、戴冠1年半も最長保持記録を持つ実力派チームがついに動き出した。 1年9ヵ月もブランクが空いたのはディアブロへの復讐のためだった。司令塔の加藤は「あいつのせいでベルトを失ったんで、まずはディアブロにやり返して、ひと段落つけたかった」と言う。ディアブロ軍との泥沼の抗争は実に1年に及んだが、今年の2月24日の新木場大会での加藤vsディアブロのシングル戦で加藤が勝利して決着をつけた。 加藤は「それが終わったからにはベルトを返してほしいと。4月にはタッグでリッキー&しらすキッドに、7月にはシングルだけど実力者のマスクドミステリーに勝った。そもそもタッグのベルトなんで、タッグとしての実績、歴史があるチームが挑戦すべき。我々は10年以上組んでるんで、ワイルド軍に絆とか負ける気はしない」とキッパリ。 ワイルド軍の印象について、加藤は「一人ひとりで考えたら、体はデカいし、厄介な相手であることは間違いないと思いますけど、勝つ戦略は我々が長けている。ZEROの関節技、打撃も怖いけど、それでかき回してベアーのバックドロップで決めるのが向こうのパターンではあるので、それには乗らないようにしたい」と話した。 そして、加藤は「やる以上、ベルトは奪還する。返してもらう。第2次政権で最多防衛、最長防衛の記録は、我々が獲れば自分たちの記録を抜く。文字通りライバルは自分たち。何を注意すればいいんだろう?って感じ」と自信たっぷり。 パートナーの千葉も「奪回の権利を行使する前に、HERO側から挑戦が発表されて、願ったり叶ったり。WBCのベルトを返してもらいましょうか」と不敵に語った。 むろん、王者チームも王座を明け渡すわけにはいかないだけに、激しいタイトルマッチになるのは必至だ。
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