「最愛の娘、突き出せない」と母 札幌頭部切断、ほう助罪公判
札幌・ススキノのホテルで昨年7月に起きた男性殺害・頭部切断事件で、死体遺棄や損壊のほう助罪に問われた無職田村浩子被告(61)の公判が12日、札幌地裁であった。浩子被告は、娘の瑠奈被告(30)=殺人罪などで起訴=が男性を殺害したと確信した後、通報を考えなかったのかと弁護人に問われ「最愛の娘。身内から突き出すことは絶対できなかった」と話した。 浩子被告は無罪を主張している。瑠奈被告から持ち帰った頭部を見せられた際のことを「ちょっと見てと言われて行ったら、そこにあった。絶望的な気持ちになった」と涙ながらに振り返った。自宅に置く許可を求められたかどうかを問われると「ない」と否定した。 一方、被害男性や遺族に対し「取り返しのつかないことになり、深くおわび申し上げる」と謝罪した。 起訴状によると、浩子被告は昨年7月1~2日、北海道恵庭市の男性会社員=当時(62)=を殺害し、頭部を持ち帰った瑠奈被告に対し、自宅に隠したり、損壊する様子を撮影したりするのを容認したとしている。