【お金と大学生活】家賃6万円、横浜でひとり暮らし 授業前には学食で「100円定食」
■学生生活 お金のリアル(神奈川県横浜市)
「やっぱり大学に行きたい」と静岡県の商業高校から進路変更をして進学した神奈川大学経済学部現代ビジネス学科3年の青木千穂さん(仮名)。高校卒業後は就職するつもりでしたが、もっと学びたいと考えて、大学でマーケティングやビジネスについて学んでいます。地元を離れて、横浜で一人暮らしを送る学生生活やアルバイトについて聞きました。 【写真】青木さんお気に入りの数量限定「100円定食」
青木さんは、商業高校で簿記やマーケティングを学んでいるうちに、「もっと勉強したい」という気持ちが高まり、進路を就職から大学進学に変更。神奈川大学への合格を果たしました。 ――どうして神奈川大学を選んだのですか。 「やっぱり大学に行きたい」と思った時に、まず高校の先生に相談しました。学校推薦型選抜のリストに神奈川大学があり、成績などの条件が合致していました。また、横浜市にある大学なら、実家のある静岡との行き来もしやすくていいなと思いました。一人暮らしをしてみたかったということもあり、神奈川大学に行こうと決めました。 ――入学した2021年は、コロナ禍の2年目で、まだ対面授業ができていませんでした。 4月に入学してから、大教室での授業を中心にオンラインになりました。静岡から一人で出てきて、周囲に知り合いはいませんでした。大学に行けないので友達もできず、家から一歩も出ない生活が続いたため、いったん実家に戻って、静岡でオンライン授業を受けていました。 そのうちに対面授業が増えてきたので横浜に戻り、アルバイトを始めたり、サークルに入ったりして、少しずつ友達が増えました。 ――どのようなサークルに入ったのですか。 大学祭を運営するサークルです。せっかくなら、学生生活を有意義に過ごせる活動をしたいと思いました。また、私はコミュニケーションを取るのが得意ではなく、人と話すのが苦手だったので、こういうサークルならたくさんの人とも出会えるし、自分にプラスになるのではないかと思いました。 サークル内では、活動をサポートする部門に所属しています。縁の下の力持ちというポジションは自分に合っているかも、と思ったからです。ここで活動をしているうちに、人に「どう思う?」と聞かれた時でも、自分の意見を言えるようになりましたし、大学が楽しいと思えるようになりました。 ――生活費はアルバイト代でまかなっているのですか。 家賃、水道光熱費などは親が出してくれています。食費の一部や交通費、携帯料金などはアルバイトをして確保しています。いま、2つのアルバイトをしていて、1つは神奈川大学の学内で事務の仕事です。授業の空きコマなどに仕事できるのがいいところです。欠員が出たら新しいアルバイト学生を入れていて、サークルの先輩がこの仕事を辞めるタイミングで、私が引き継ぎました。授業時間に換算してだいたい週に4コマ分、働いています。さまざまな人と接する機会があるので、言葉遣いなどを意識するようになりました。 もう1つは、焼き鳥屋でバイトしています。ここは時給1170円で、週に2、3回の夜、働いています。家から近くて、まかないが出るのがポイントです。小さいお店なので、接客と調理補助のどちらも担当しています。 この2つのバイトで約6万円の収入です。スマートフォンに家計簿アプリを入れて何にいくら使ったかを把握しています。目安としては、食費と日用品は合わせて2万円以内に収めるようにしています。後は少しずつお金をためて、友達との旅行に使っています。去年の夏休みは淡路島に行きました。