米NYからパリへの密航者、乗員専用レーンから保安検査すり抜け搭乗 米運輸保安庁
パリ(CNN) 先週米ニューヨークからフランス・パリ行きの便に潜り込んで密航したロシア人女性(57)をめぐり、女性が航空会社の乗員専用レーンから保安検査をすり抜けたことが分かった。米運輸保安庁(TSA)が明らかにした。 【映像】密航者と客室乗務員が対峙 TSAの広報担当者はCNNに対し、この女性はまず、ジョン・F・ケネディ国際空港ターミナル4の主要保安検査場で乗員用の列を担当していた空港職員の目をかいくぐった後、通常のTSAの検査の列に加わった。その時点で、パスポートや搭乗券の審査をすり抜けていたという。 法執行機関の上級職員によると、女性はゲートまで進むと家族連れの真ん中に立った。 捜査官は、週末で空港が大混雑していたことが今回の事案の一因である可能性があるとしている。TSAは感謝祭前の11月26日、米国の空港で約270万人もの乗客を検査したという。 パリ空港の職員によると、デルタ航空は3日、この女性のニューヨークへの帰国便の搭乗を拒否。帰国は翌日まで延期されていた。搭乗が認められなかった理由については明らかになっていない。 女性は4日の現地時間午後2時30分にデルタ航空の便でフランス人の警備員2人に付き添われてニューヨークに戻る予定。 TSAは、ジョン・F・ケネディ国際空港内のセキュリティー映像を検証したうえで、女性に対する民事訴訟の準備を進めているという。 デルタ航空は、女性がTSAの検査を通過した後、どのようにして飛行機に搭乗できたかについて明らかにしていない。