太田忍が独特の練習を披露した

　9月29日（日）、さいたまスーパーアリーナで開催する『RIZIN.48』の合同公開練習が、18日（水）、都内会場にて行われ、RIZIN MMAルール5分3R（61.0kg）で対戦する元谷友貴（アメリカン・トップチーム）と太田忍（THE BLACK BELT JAPAN）が交互に決戦前の動きを披露した。 【フォト】太田“滑った”気配斬り！元谷のミット打ち 　元谷は元DEEPフライ＆バンタム級王者。21年からはRIZINで5連勝を挙げ、昨年5月に朝倉海に挑むもKO負け。その後所属をATTに変え、11月のDEEPではCOROにTKO勝利も、大晦日はヴィンス・モラレスに判定負け。今年5月にはDEEPで平松翔から一本勝ちを収めている。 　対する太田はレスリングの16年リオ五輪銀、19年世界選手権金の実力者。昨年は倉本一真、瀧澤謙太をKOで撃破、続く10月は佐藤将光に判定負けも、大みそかは芦澤竜誠にKO勝ちを収めている。今年4月は牛久絢太郎に判定勝ち、6月はベラトールに初参戦し、ロジャー・ブランクから一本勝ちを奪った。 　2人は22年7月に対戦し、この時は元谷が判定勝ちを奪っている。 　公開練習で元谷は、同じATTの牛久絢太郎が持つミットへ軽く攻撃して相手に動きを隠すような印象。対する太田は、「気配斬りをします」とオモチャの棒を持ち、足に音が鳴る人形を装着しての目隠しでパートナーと対峙。音を頼りに棒で殴り合う姿を見せた。 　インタビューになると太田は公開練習を突っ込まれ、「これ以上、滑らせないでください（笑）。傷ついているんで」と元谷がノーリアクションで、会場も思ったほど盛り上がらなかったことにショックを受けていた。 　元谷は同門の牛久から太田の対策は「聞いてない」と言い、印象については「やはりレスリングが強いなと。あとは打撃もアスリートでパワーがあるので、当たったら危ないですね」と警戒心を強めた。そして「（太田が）いい勝ち方して上がってきているんで、そういう選手に勝ちたい。アグレッシブに攻めたい」と意気込みを語った。 　前回の対戦との違いについて元谷は「前よりもKOしているんで、打撃、レスリングがMMA用に仕上がっているように見えます。アグレッシブに止まらない動きのある試合を見せます」と太田を評価しつつ、積極的に攻めると明かした。 　公開練習でふざけている様子だった太田だが、元谷に対して「相変わらず精度が高いMMAをしているなと思います。でも、あんまり変わっていない。自分は飛躍的に伸びているので、全局面で勝ちたい。絶対にフィニッシュするので、9月29日は太田忍だけを見に来てください」と強烈なアピールをした。 　クールな元谷、燃えるような思いを持った太田。2年の歳月が、2人の立ち位置をどのように変えたのか、大会当日が楽しみだ。