今宮「十日えびす」周辺 屋台グルメの味変わってきた?
今宮「十日えびす」周辺 屋台グルメの味変わってきた? THEAPGE大阪
えべっさんの愛称で親しまれる、今宮戎神社(大阪市浪速区)の「十日えびす」は11日に「残り福」を迎えた。「商売繁盛」の神さんと知られており、連日、近畿各地からササを手にした経営者らがつめかけにぎやかだ。そんな同神社周辺には、昔から多数の屋台などが出店する。縁起物を売る店はもちろん、射的や、いか焼きといったものも多いが、昔では見かけなかった「B級グルメ」の店もたくさん存在する。料理研究家の足立敦子さんは「平成生まれの人も社会人として楽しめるようになってきて、そうした年代の食を意識した店が増えているのでは」と話している。
約1キロにわたって並ぶ屋台ロードはにぎやか
南海なんば駅から同今宮戎駅沿いの約1キロにわたって並ぶ屋台ロードに、参拝前に待ちきれずにおいしい食べ物に惹かれて寄ってしまう人も多いだろう。 大阪名物、卵に包まれた「いか焼き」などの定番はもちろん、ここ数年で増えてきたと感じるのは、シロコロホルモンなど近年、B級グルメでグランプリを獲ったものなども目立り、店の前には行列ができている。 近くで食べていた30代の男性は「子供のころから来てるけど、夜店でホルモンを立って食べるとは。噛むごとに油がジワっと出てくるのがええよね。500円やけど許したる(笑)」などと話す。 また、その隣で食べていた別の男性は、同じ500円で「生フランクフルト」を買っていた。同じように「ジワっとくる噛みごたえとうまみがたまらない」言いながら、うれしそうに食べている。一般的なフランクフルトにもチーズを巻いて提供したり、様々な工夫が見られる。
屋台で関東煮、サザエのつぼ焼き
そして、えべっさんといえば、ゆっくりすわって食べる広々とした屋台も楽しみひとつ。道沿いでは「サザエのつぼ焼き」や「関東煮(かんとだき)」などを見せ、その香りとおいしさに、つい寄ってしまうというのがお決まりだ。 屋台に座る人をみると、関東煮を食べながら「ようしゅんでて、うまいわ」と言う人や「やっぱ年の初めはこれやな」と言いながらお酒を楽しむ人の姿も多い。 だが、ある店の関係者は「昔に比べたらお客さん減ってるわ。昔は入るまで待ってもらったりしたもんやけど、本えびすの割には少ない」と口にする。