〔東京外為〕ドル、154円台後半=FRB議長タカ派発言で上昇(19日午前9時)
19日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、パウエルFRB議長が会見で、今後の追加利下げについて慎重な姿勢を示したことがタカ派的と受け止められ、1ドル=154円台後半に上昇した。午前9時現在、154円66~68銭と前日(午後5時、153円57~59銭)比1円09銭の大幅ドル高・円安。 前日の海外市場では、欧州時間は153円50~80銭台で小動き。米国時間の序盤から中盤は、153円60銭~154円10銭程度でもみ合った。終盤はFOMCで利下げペースの鈍化が示され、米長期金利が急騰。ドル買い・円売りが強まり、約1カ月ぶりの高値水準となる154円80銭台まで上昇した。東京早朝は上昇が一服する場面もあったが、154円70銭前後で推移している。 FRBは、0.25%の利下げを決定。利下げ想定回数は4回から2回に減少し、2025年末の政策金利見通しが上方修正された。また、パウエル議長が会見で、「利下げペースを緩める」などと明言したことがタカ派的と受け止められ、米長期金利は急伸。ドル円も大幅高となった。 東京時間は、日銀決定会合の結果が公表されるまでは動意を欠き、明確な方向感は出にくい。もっとも、市場では日銀が利上げを見送るとの見方が強く、植田総裁の会見に注目が集まっている。市場関係者は、日銀の声明文や会見で「タカ派姿勢が示されれば、153円程度に落ち着く」(外為仲介業者)が、「植田総裁からハト派的な発言が出ればドル円は157円程度まで上昇する余地がある」(国内証券)と指摘する。 ユーロは、対円、対ドルで下落。午前9時現在、1ユーロ=160円08~10銭(前日午後5時、161円20~21銭)、対ドルでは1.0350~0350ドル(同1.0496~0497ドル)。