【陸上】上昇中のSGホールディングスに加入した強力ルーキー 全国高校駅伝と箱根駅伝で〝栄光〟を経験した3人が見てきた風景と近未来像《前編》
ニューイヤー駅伝で7位(22年)、6位(23年)と〝連続入賞〟を果たしたSGホールディングス。過去最高の5位以上を目指した前回(24年)は19位と苦戦したが、再上昇に向けて期待のルーキーが加入した。青学大で箱根駅伝に4年連続出場して2度の総合優勝に輝いた佐藤一世、東海大のエースとして学生三大駅伝で3度の区間賞を獲得している石原翔太郎、立教大の55年ぶり箱根駅伝出場に貢献した関口絢太。全国高校駅伝も経験している3人が、これまでの競技人生と今後の目標などを語り合った。【前編】 SGホールディングス3年ぶり優勝!1区から首位譲らぬ圧巻継走/関西実業団対抗駅伝
実業団選手としての「覚悟」と「責任」
──まずはSGホールディングスに入社した理由を教えてください。 佐藤 SGホールディングスには青学大の先輩である近藤幸太郎さんと中村唯翔さんが昨年入社しているのですが、かわいがっていただいていた先輩ですので、実業団でも一緒に練習をして、もっと強くなりたいと思ったからです。また、ニューイヤー駅伝で上位争いができるチームだと感じたからです。 石原 僕は高校時代からSGホールディングスの合宿に参加していて、馴染みあるチームで魅力もあったので選びました。ほぼ〝一択〟という感じです。 関口 4年時の夏にSGホールディングスの合宿に参加したのですが、立教大学の雰囲気と似ていて、競技力がさらに向上できると思ったからです。「続けるならここだ!」と感じました。 ──社会人になり、心境の変化などはありますか? 佐藤 ニューイヤー駅伝は箱根駅伝ほどの注目度はありませんが、実業団は走ることが大切な仕事。責任感も出てくるので、覚悟を持って競技をしています。 石原 競技に集中できる環境になったので、ケアなど自分にプラスになる時間が増えました。学生時代以上に「強くならないといけない」と感じています。 関口 大学時代は陸上だけでなく、授業もありました。現在は陸上に集中できる環境なので、ケアや筋トレなど走る以外の時間が増えましたね。
「自由な環境」がSGホールディングスの魅力
──チームの雰囲気、練習環境はいかがですか? 佐藤 大学時代は決まっていたメニュー、言われたことをやる感じでしたが、現在の練習はコーチと相談しながらやらせていただいています。先輩方と一緒にジョグすることもあり、居心地がいいなと感じています。 石原 シーズン前半はトラックがメインで、後半は駅伝に集中するかたちですが、想像以上に自由な雰囲気のチームでした。 関口 僕は滋賀が拠点ですけど、和気あいあいとした雰囲気でやれています。練習内容もガチガチに固められるのではなく、自分で取捨選択してやれる雰囲気です。 ──佐藤選手と石原選手は東京、関口選手は滋賀が練習拠点です。練習スタイルに違いはあるのでしょうか? 石原 東京はトラックをメインにしている選手が多く、滋賀はマラソンなどロード型の選手が多いんです。僕はマラソンを目指しているので、いずれは滋賀が拠点になるかもしれません。 佐藤 東京もトラックばかりというわけでもなく、滋賀と大きな変わりはありません。1週間の流れはだいたい同じです。ただ練習メニューは融通を利かせてもらえるので、どちらにいても比較的、自由に練習ができるのはいい点ですね。 関口 合宿が多いので、東京組と練習する機会は少なくありません。関西の空気に慣れてない部分もあるのですが、レースや治療もあるので、東京にもよく来させていただいています。