株式投資で殖やす! お金のプロと考える、7億円or5000万円が当たったときの最適ムーブ
やはり今はインバウンド需要を考慮に入れたほうがいいようだ。FXトレーダーで経営者、美術家の加藤雄太さんも宿泊業に着目する。 「まずは最寄りの事業承継・引継ぎ支援センターへ行き、黒字の旅館かホテルを狙います。源泉があって、ADR(客室平均単価)が高い物件でも、7億円あれば2、3軒は購入できると思います。インバウンドだけでなく、日本の高齢化社会もビジネスチャンスですから、数年ほど経営して軌道に乗せた後に転売するのも十分可能だと思います」 そんな加藤さんは、サマージャンボミニで5000万円当せんした場合はどうする? 「9月にキャッシュが入ると想定して、FXで毎月1000万の円売りポジションを続けます。今後いっそう円安が進むと思うので」 円売りポジションを取るということは、円を売ってほかの通貨を買うこと。 「それによって得られるスワップポイント(2ヵ国間の金利差によって発生する損益)もおいしいですから」 また、個別株に一点投資という初心者にやさしい案も。 「テスラに全額投資するのもいいですね。なんだかんだでEVは今後もマーケットが拡大していきますから」 テスラ株を長期保有してたら数年後に資産が倍増してたなんてこともありそう! 前出の中野さんも5000万円の場合は基本的に同じ路線だ。 「5000万円でも手堅くやるなら米国債とTOPIXインデックスですが、小型成長株に全額ベットするのも一手ですね。僕なら電子書籍市場が年々拡大していることを見込んで、電子出版社のアルファポリスに全額投資します。ヒットコンテンツが生まれた場合の事業成長に期待します」 ファイナンシャルプランナー(FP)の村上賢さんは、リスクはなるべく最小限にしたほうがいいと話す。 「一番大切なのは元本を減らさないこと。いくら大金があるといっても、徐々に元本が減っていく状態は精神衛生上避けたほうがいい。だから、リスクよりも資産保全を考えるべきです。 私の場合、金額にかかわらず年利5%を目指します。7億円なら半分の3.5億円を外国債券に分散投資します。具体的には利付債(りつきさい)、ゼロクーポン債などですね。これでリターン4%を狙う。 もう半分の3.5億円を投資信託やETFを通じて海外のインデックス、バリュー、成長株に分散投資。これでリターン6%を想定します。合わせて5%程度の期待リターンを狙いたい。 5000万円の場合も同様で、オルカン(全世界株式)一本、もしくは外国債券の分散投資のどちらかにします」