“有事の金買い”「金価格は25年も上昇」とプロが予想 昭和の“喜平チェーン”も再注目?
2024年は“安全資産”とされる金(ゴールド)相場が上昇した。金価格の国際指標となるニューヨーク商品取引所での取引価格(NY金)の推移を見ると、年明け以降最高値の更新を続け、10月末には1トロイオンス(=31.1035グラム)当たり2800ドルを突破した。その後は乱高下の後に、高値から150ドル低い水準を横ばいとなっている。金融・貴金属アナリストの亀井幸一郎さんは「高値づかみにならないとみられる今が金投資のラストかもしれない」という。今後の相場見通しとお勧めの金投資を教えてもらった。 一生お宝になるかも!?【大型の高配当株30銘柄】はこちら! NY金の推移を見ると、年初から1トロイオンス2000ドル台の値動きが続いていたが、3月以降は上昇し続け、10月末には一時1トロイオンス2801ドルと、史上初めて2800ドルを超えた。昨年の終値は1トロイオンス2071ドルだったため、年間の上昇幅は一時700ドルを超え過去最大となった。 「11月以降は落ち着いた動きになっています。先行き不透明感が意識されていたアメリカ大統領選挙が無事に終わったことで、いったん利益を確定する売りが出ている格好です」(亀井さん、以下同) ■相対的に魅力が高まる NY金は11月半ばに2500ドル台まで下げ、その後は上下している。 「下げたことによって買いのチャンスが生まれました。来年はドルが売られて金が買われる機会が増えてくると見ています。理由の一つが、アメリカの利下げの実施です。FRB(連邦準備制度理事会)は、今年9月に4年半ぶりに利下げに踏み切りました。今後も追加の利下げがあるでしょう。なぜ、アメリカの利下げと金相場が関係あるのかと言うと、金は持っていても利息を生み出さないので、売却してキャピタルゲイン(売却差益)を得るしか方法はありません。したがってドル建ての金利が低下すると、(相対的に金の魅力が高まるので)金が買われやすくなる傾向があるのです」