「あれを見て、プロではやっていかれへんと…」あの星稜・奥川恭伸を倒して日本一…履正社“伝説の主将”にプロを諦めさせた「衝撃の強肩」の持ち主
「プロでやっていかれへんな」…衝撃だった同級生の強肩
1年生の頃、2年上にいた安田尚憲(現ロッテ)と社会人野球・三菱重工名古屋の練習に参加しに行ったことがあった。そこで初めて社会人野球のレベルの高さを体感した。プロとも変わらない雰囲気なのではと思い、社会人野球への思いが強くなったという。 「あの頃の僕は『高卒でプロに行くレベルではない』と思っていました。バッティングもそうですけど、僕の同級生ってキャッチャーがすごかった。(山瀬)慎之助(星稜→巨人)や東妻(純平・智弁和歌山→DeNA)がいて。慎之助の肩をセンバツで見た時は、僕はプロでやっていかれへんなって思いました」 プロへ行くならキャッチャーで勝負したいと、当時は強く思っていた。ただ自信はまだなかった。レベルの高い社会人野球でスキルを上げれば、3年後にチャンスはある。そう信じて社会人野球の名門・大阪ガスの門を叩いた。 ただ、その社会人野球では、様々な試練が野口の行く手を塞ぐことになる。 <次回へつづく>
(「甲子園の風」沢井史 = 文)
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