鈴木亜美さん(42)が育児中に「絶対言わないようにしている」言葉|VERY
子どもは生まれる順番が選べない。だから「きょうだいを比べない」
──上のお子さんは3歳違い。きょうだいゲンカすることはありますか? 3歳離れていても、長男と次男はやっていることがほとんど一緒なんですよ。遊びの内容も、ふざけるところもそっくり。次男はよく「お兄ちゃんに蹴られた」「おもちゃを取られた」と私に助けを求めてきます。きょうだいならよくあることですよね。ただ、私はいったんその場でそれぞれの言い分は聞きますが、「二人で解決してね」と、きょうだいだけで話し合いができるような場を作っています。私は特に口を挟むことはせず、仲直りするまでの過程を見守るだけ。基本的に仲裁はしません。親がジャッジせず、二人が納得いく形で解決してもらいたいんです。そうやって任せておくと、そのうち二人ともケンカに飽きてしまって、仲良く遊んでいることが多いです。 ──「ケンカの仲裁はしない」と決めているのは、ご自身が育ってきた環境からの影響でしょうか。 私が子どもの頃は、きょうだいゲンカすると3人まとめて怒られていたんです。兄が嘘をついて私のせいにするので、それを親に訴えるのですが、ちゃんと聞いてもらえなくて。自分が悪くないのに怒られることに納得できず、何度も悔しい思いをしました。私の両親としては、きょうだいを分け隔てせず、平等に叱っているつもりだったと、今は理解できるのですが…。 厳しく育てられたから、「親に対して口答えをするものではない」と思い込んでいたので、自分の本心を打ち明けられず、思いを溜め込む性格になってしまったとも感じています。だから、子どもに対してはなんでも聞いてあげようと思って。その日の表情を見て、「何かあった?」と聞いてあげると、ぽろっと本音を話してくれることってありますよね。 ──複数のきょうだいで育つお子さんの気持ちを考える上で、ほかに意識していることはありますか? きょうだいを比べないこと。「お兄ちゃんだからこうしなさい」「年下なんだからがまんしなさい」とは絶対に言いません。これは、私が兄と妹に挟まれていた影響が大きいかも。兄とケンカしては「下なんだから仕方ない」、妹とケンカしては「お姉ちゃんなんだからがまんして」と言われ続けてきたので。でも、きょうだいの何番目になりたいかなんて、自分で選んで生まれてくることはできません。たまたま兄、弟になってしまっただけ。だから、今までもこれからも、子どもたちを年齢で比較することはないと思います。 ──厳しかったというご両親ですが、お孫さんに対してはいかがでしょう? その実、甘々ですね(笑)。一方で、やはりマナーには厳しくて。食事中に子どもが立ち歩いてしまったりすると、ちゃんと注意してくれます。何も言わずに甘やかすのではなく、孫たちがこれから成長してもちゃんとやっていけるように気をつけて見てくれる。その気持ちはとてもありがたいです。