<きみの色>山田尚子監督インタビュー(2) 無意識に訴えかける映像 思春期を描くこだわり「キャラクターの尊厳を絶対に守る」
「キャラクターたちの尊厳を絶対に守ること。その一つです。失礼のないように。もし、自分では理解できない考えを持っているキャラクターがいても、その理由にちゃんと寄り添えるよう聞く耳を持てるようにする。勝手にコントロールしないようにするというか。今回も、アニメーターの方だったり、キャラクターデザイン・作画監督の小島崇史さんであったり、キャラクターに愛を持って尊厳を保つというところに同調してくださって、本当に丁寧に大事に描いてくださいました。だからこそ、よりキャラクターたちが生きている。作り手に愛されているキャラクターが生まれて、すごく感動しました」
山田監督の作品の中で生きるキャラクターたちは、触れてはいけないような繊細さを持ちながらも、強く、美しい。トツ子たちの青春と音楽の物語をすぐそばで見守るような感覚を劇場で味わいたい。