「秋のバケーション」がトレンドに…ヨーロッパで人気の旅行先は?(海外)
シーズン終盤になっても人気が衰えない、イタリアのアマルフィ海岸
ヴァーチュオソのベルズ氏によれば、これまで季節営業だったリゾート施設の中では、最近になって増えている、シーズン終盤に訪れる宿泊客を受け入れるため、営業期間を延長するところがあるという。 アマルフィ海岸にある高級ホテル「アナンタラ コンベント ディ アマルフィ グランド ホテル」で総支配人を務めるエステッレ・ヴァサーロ(Estelle Vassallo)氏はBusiness Insiderに、この地域の宿泊施設の稼働状況には、この数年で「かなりの変化」があり、7月と8月が減少する一方で、これまではオフシーズンとされてきた5~6月、9~10月の予約が増えているという。 ヴァッサーロ氏が総支配人を務めるこのホテルでは、1年を通じて「一定数の」旅行者が訪れるようになっており、この傾向は11月まで続く、と同氏は予想する。 この地域にあるホテルは、冬の期間(11月から翌年3月)に休業するところが多い。だがアナンタラでは、この休業期間を「1月中旬から3月中旬まで」に短縮する選択をした。 カヤックによれば、この楽園のようなイタリアの海岸沿いに立つホテルの1泊料金は、夏から秋に入ると23%下がるという(2024年の例)。ただし、アマルフィ海岸の西端にあたるポジターノは例外で、ホテルの宿泊費は「わずかながら」上昇に転じたとのことだ。 ショルダーシーズンの休暇旅行が人気になるまで、旅行者のあいだでは「気候が最も良い時期に旅行したい」という気持ちが強かったと、グラムバック氏は指摘する。 だが今は、旅行を計画する顧客から、以下のような声を聞くという。 「曇りがちの天気でもかまわないし、多少なら雨も許せる。私としては、待たされることなくこのレストランで食事をし、2倍の料金を払わずに素敵なホテルに泊まりたい」 グラムバック氏はこう付け加えた。 「我々の顧客には、世界でもトップクラスの富裕層の人たちもいる。だが、こうした人々でさえ、『サービスに見合わない値段を払いたくはない』という考えを持っている」
Brittany Chang