切っても再生 ”プラナリア”が癒しグッズに 監修は基礎生物学研究所長、意外にリアルなできばえ
SNSで予想以上の反響
グッズ発売後に「YOU+MORE!」のXアカウントで紹介したところ、「いいね」が8000超、リポストが4000超にのぼりました。 小倉さんは「予想していた以上にプラナリアを知っている人が多くて、『自由研究にしたことがある』『家の水槽にどこからか入っていた』といった声をいただきました」といいます。 ポーチのサイズは長さ17.5~25センチ、幅10センチで3410円(税込み)。クッションは長さ60センチ、幅16センチ、厚さ9センチ。右巻きになっているものや、頭が2つあるものもあり、1個3190円。付箋は頭が2つあるものなど7種類のセット計70枚で858円。「プラナリア観察日記」の台紙がついています。 商品の詳細は「YOU+MORE!」のホームページ(https://www.felissimo.co.jp/youmore)から。 プラナリアが再生する様子は、基礎生物学研究所がYouTube(https://www.youtube.com/watch?v=zwAlLlngHcU)で公開しています。
阿形所長が語る“プラナリア愛”
基礎生物学研究所の阿形清和所長に、プラナリアの研究やグッズの感想について聞きました。 ーーそもそもプラナリアとはどんな生物ですか。 5ミリから3センチほどの大きさで、きれいな川などで光の当たらない石の裏などに棲んでいます。平べったい体をしているので、「プラナリア」という名前は「平べったい」を意味するラテン語に由来します。 体は繊毛に覆われ、これを使って水中を滑るように移動します。墨汁の中を泳がせると、繊毛によって渦状の模様ができるので、和名としては「ウズムシ」と呼ばれています。人に害を及ぼすことはありません。 ーーグッズは、研究所で飼育しているプラナリアがモデルなんですね。 1990年に岐阜県郡上市の入間川(いりまがわ)で採取された「ナミウズムシ」の1匹から、鶏のレバーをエサとして34年間にわたって増やし続けたプラナリアを研究に使っています。「岐阜」「入間川」の頭文字から「GIプラナリア」と名付けられました。 GIプラナリアの特徴は、薄茶色の体です。目つきもかわいいし、咽頭の位置も申し分ありません。「ナミウズムシ」は「ナミ(並み)」というだけに日本中のあちこちにいますが、GIが一番かわいいと思います。 ーーそう言われると、寄り目な感じもかわいらしく見えます。 目は平行に並んでいるのではなくて、前側が真ん中の方に18度くらい傾いています。その結果、右目の視野と左目の視野の重なる部分ができ、それで光の方向を認識することで、光から逃げることができるわけです。 三角頭の両脇にある部分は「耳葉(じよう)」といって、エサの位置を感じ取るセンサーのような器官があり、それをひらひらさせながら動かすことでエサの位置を探ります。三角頭を動かす様子は、まるでディズニーのキャラのようにかわいいんです。