日本のウェルネス市場拡大へ 大谷翔平や大坂なおみも愛用する「ハイパーアイス」とは
「ハイパーアイス(Hyperice)」というブランドを聞いたことはあるだろうか。日本ではまだ馴染みが薄く、知っていたとしても“マッサージガンの売り場に置かれているプロダクト”というイメージがあるかもしれない。だが、グローバルでは「ナイキ(NIKE)」などのスポーツメーカーだけではなく、大谷翔平や大坂なおみら名だたるプロアスリートからも支持されるフィットネスプロダクトブランドとして名を馳せている。 【画像】愛用者の大坂なおみ そんなハイパーアイスは、今年6月からリカバリーシューズブランドとして名高い「ウーフォス(OOFOS)」などを手掛けるアルコインターナショナルと日本における輸入代理店契約を締結。日本市場におけるリブランディングと展開拡大を進めている。
大谷翔平や大坂なおみも採用、ナイキとはコラボ新作を開発
ハイパーアイスは2011年にアメリカで設立。創業者でアスリート経験者のAnthony Katz氏はスポーツ後の身体のリカバリーに着目し、最高峰レベルの選手や理学療法士からの協力を得て多くの研究を繰り返しながら、より効果的で持続性が高く、アスリートが使いたいと思える製品としてポータブル式アイスコンプレッションデバイスを開発したのがブランドのはじまりだ。 プロダクトは、グローバルで販売台数約100万台を突破した緊張と凝りをほぐすパーカッション・デバイス「ハイパーボルト(Hypervolt)」シリーズをはじめ、足全体を覆い、好きな部分を加圧することができるエアーコンプレッション「ノルマテック(Normatec)」、凝りや痛みを和らげる温熱ケア「ベノム(Venom)」、高強度振動で緊張をほぐす「バイパー(Vyper)」や「ハイパースフィア(Hypersphere)」などがあり、ブランドデビュー10年強でラインナップも拡大。価格帯は2万円台から10万円を超えるものまで幅広い。現在では世界60ヶ国以上で愛用され、2021年にはニューヨークのビジネスメディア「Fast Company」から「世界で最も革新的な企業」の1社に選ばれた。 愛用アスリートも、大谷選手や大坂選手に加えて、マンチェスター・シティ所属でノルウェー代表としても活躍するアーリング・ハーランド、NBAプレイヤーのジェイソン・テイタム、プロゴルファーのローリー・マキロイ、MLBプレーヤーのフェルナンド・タティス・ジュニアといった豪華な顔ぶれが揃う。また、NBAやMLBなどがリカバリールームに公式にハイパーアイスを設置するなど、確かな開発技術は高い評価を得ている。先日にはナイキからウォームアップとリカバリーを高める機能を搭載した共同開発のブーツとベストが発表され、注目を集めた。 ハイパーアイスが日本に上陸したのは2015年。スポーツ用品およびトレーニング機器の輸出入を行うモントルーが1社目の代理店となり、その後2022年からツインズと契約。アルコインターナショナルは3社目の代理店契約となる。 アルコインターナショナルはウーフォスやアメリカ発のランニングシューズブランド「トポアスレチック(Topo Athletic)」といったスポーツやアウトドア領域に強みを持ち、代表取締役CEOの降幡昌弘氏自身も習慣的にスポーツを楽しんでいる。代理店契約はハイパーアイス側から持ちかけられたといい、降幡代表が実際に試して検討した結果、取り扱いを決めた。アルコインターナショナルは国内でのリブランディングを再度仕切り直す。