医師・小林弘幸が考えるボランティア論「そもそも向いている人と向いてない人がいるのも事実。できることを見出したうえで貢献することが重要」
◆ボランティアに向いていない人 一方、向いていないのは、誰かに何かを指示されるまでひたすら待っているような人です。 人とのコミュニケーションもあまり得意ではなく、これまであまり他人のために働くという経験をしてきていないタイプ。そういう人は、ボランティアをしてもあまり長続きしないかもしれません。 これはどちらがいいとか悪いとかと言っているわけではありません。どんな仕事や活動にも性格的な向き不向きはあるもの。 だから、もし「自分は性格的にボランティアに向いているな」と思えば積極的に参加すればいいし、もし「自分の性格はあまりボランティア向きではないな」と思えば無理に参加する必要はないという、それだけの話です。
◆自分なりに貢献をしていけばOK そして、「自分はボランティア向きじゃないかも」という人は、無理に活動に参加しなくても何か自分にできることを見出して、自分なりに貢献していけばいいのです。 たとえば被災地の募金に応ずる、被災地の名産品を購入するといったように「自分に合った役の立ち方」を見つけていけばそれでいいのではないかと思います。 人助けというのは「体が自然に動く」のが本来あるべき姿です。ストレスを感じたり無理をしたりしながら行うものではありません。 そこの部分を押さえたうえで、「自分に向いたスタイル」で取り組んでいくようにしましょう。 ※本稿は、『心と体が乱れたときは「おてんとうさま」を仰ぎなさい: 人生が大きく変わる自律神経のルール』(草思社)の一部を再編集したものです。
小林弘幸
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