社会人野球表彰 「投手の好成績が目立つ」坂口裕之選考委員長
社会人野球を統括する日本野球連盟(JABA)は9日、2024年度の社会人野球表彰(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社共催、シチズン時計、ネクストベース協賛)の受賞者を発表した。ベストナイン、個人賞いずれも関東地区と東海地区の選手で独占した。選考委員会の坂口裕之選考委員長(日本野球連盟アスリート委員会委員長)の講評は以下の通り。 【写真まとめ】2023年度社会人野球表彰式 都市対抗で優勝した三菱重工East、日本選手権を制したトヨタ自動車から3人ずつがベストナインに選ばれました。 三菱重工Eastは本間大暉投手がエースとして確立され、対馬和樹捕手が投手陣の特徴を理解して巧みにリードしていました。投打のバランスの取れたチームで、野手からは山中稜真選手が選ばれました。トヨタ自動車はセンターラインのレベルが高く佐藤勇基選手、和田佳大選手の二遊間と、中堅手の逢沢崚介選手が高い評価を得ました。 東海地区からの選出が最多6人となりました。東海勢は昨年の都市対抗で4強に3チームが入った勢いで今年もレベルアップしました。トヨタ自動車にいかに勝つか、しのぎを削る中で、全国での勝ち方を地域として学んだという印象を抱きます。 全体的に投手陣の好成績が目立ちました。「ピッチクロック」のクロックボード導入2年目を迎え、バッテリーでルールに適応した成果だと思います。リズムを乱すこともなく、力を発揮していました。都市対抗ではビデオ検証の対象が大幅に拡大されるなど、日本野球連盟のスローガン「JABA FAIR AND SQUARE ―正々堂々と。―」に基づいた、社会人野球の価値向上に向けた取り組みは続きます。 特別賞には、9月に中国で開催されたU23(23歳以下)ワールドカップで優勝したU23日本代表が選ばれました。川口朋保監督のもと、世界一に輝いた若い力が国内大会でも、その経験を存分に発揮し、迫る2026年のアジア競技大会に向けて、いっそう成長することを願っています。 ◇ 表彰式は12日に東京都内で行われ、毎日新聞デジタルの特集ページ(https://mainichi.jp/ama-baseball/awards2024)でライブ配信する。