「チルノのパーフェクトさんすう教室」「今だけダブチ食べ美」の声優、実は金融系SEだった 不思議な二足のわらじについて、本人に聞いた
「日本語でおkって思うんですけど……!」 IT業界への不満と好感
IT業界全体への好感や不満も話してくれた。例えば「英字3文字に略せばいい習慣、あれなんなんですかね?」とmikoさん。 「全部書いてくれればいいじゃないですか。そうしたら単語から意味を推測できるのに。IDEとか、統合開発環境でいいじゃん……! 日本語でおkって思うんですけど……!」 一方で、IT業界の間口の広さについては良く思っているという。 「ダサい経歴を持つ私からの視点にはなるんですが、とても間口が広くなっていて、私みたいなちんぷんかんなやつでも受け入れてもらえるところが増えたというか。もちろん一定の“地盤”は必要でしょうけど、勉強すればスーパーマンは無理でもある程度にはなれる。上から下までいろんなレベル・役割の仕事があって、そこから自分に合ったところを選べるのはすごく良いなと思います」 ちなみに、現在の勤務先にはまだ“正体”はバレていないという。「活動について、表立っては言っていません。なんか一人『気付いてるんじゃないかな?』って人はいますが、知らないフリしておいてくれたらうれしいです(笑) バレるときはバレるので……過去の職場でも、たびたび声でバレたことがありました」
「伝説の会社員になりたい」 mikoさんの目指すキャリア
SEと声優・歌手という、独特のキャリアを歩むmikoさん。そのユニークさゆえか、今後目指すところも独特だ。SEとしてはプレイヤーかマネジャーかで悩んでいるところだが、音楽・声優活動を含めた総合的なキャリアでは“伝説の会社員”を目指したいという。 「本職を持ちつつ、その範囲内で(歌手や声優としても)規模の大きい仕事をする、海外でも知られるみたいな、およそ普通の会社員では考えられないことがしたいです 「だって、絶対変じゃないですか? 私は特筆した技術もなければ、ルックスに優れているわけでもないですが、そんなやつが伝説を作ったら面白くないですか? あまり格好良くない経歴をさらしているのも、私と同じように悩んでいる人に『こういうルートあります』という感じで、勇気を与えられたらいいなと」 取材の最後には、IT業界で働くファンや、ITmedia NEWS読者にもメッセージをくれた。 「(SEに)転向したとネットで知らせたとき、意外と同業の先輩方がたくさんいて、自分の未熟さにへこんだときにアドバイスをもらったり、励ましたりしてもらいました。同業のリスナーさんとあるあるトークができるのもうれしく思っています。設定じゃなくて本当に現場で働いていますので、もしもお会いできたときは、お手柔らかに……」
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