医師の「真面目さ」と「サービス残業」によって支えられえきた「高レベルな日本の医療」…4月から始まる「医師の働き方改革」激務の医師たちを救う一手になるか?
◆日本の医療水準の高さは医師の「真面目さ」と「サービス残業」によって支えられてきた
ユージ:医師の「自己研鑽」について、塚越さんはどうすればいいと思いますか? 塚越:いろいろな制度を変えることが大事ですが、一方で日本の医療水準の高さはお医者さんの真面目さとサービス残業に頼って運営されていたことを、我々も知らなければいけません。そう考えると、そうしたお医者さんを守るために残業規制をしなければいけません。 実際、厚生労働省も今年1月に(自己研鑽に関する一部の)通知を改正し、医師の「業務」に学生の指導なども、労働時間としてきちんとカウントすると提示しました。自己研鑽と業務の曖昧さを少しでも減らそうという狙いです。 医療の現場においても「医療のDX化」(※DX(デジタルトランスフォーメーション)……デジタル技術を浸透させて、人々の生活をより良いものへと変革すること)を推進したり、診療所と手を組んで業務を減らしていったりするなどの取り組みをおこなっているのですが、それでもなかなか難しいと思います。 「とりあえず残業」という意識を変えるために「量より質」の方向に、日本の働き方を変えていくことを(社会)全体で捉えていく必要があると思います。そうした意味では、お医者さんは最前線の現場だとすごく感じております。 (TOKYO FM「ONE MORNING」2024年2月28日(水)放送より)