【Cycle*2024 ツール・ド・フランス2024 レースレポート:第10ステージ】ヤスペル・フィリプセンが今大会初勝利! 難産の末のステージ優勝に「信念を持ち続けて得た大きな1勝だよ」
第2週が始まった。史上初めてパリに達しないツール・ド・フランスにあって、第10ステージのスタート地・オルレアンが今大会で最もパリに迫る。フランスの政治・経済・文化の中心地を見ることなく、ツールはここから南進する。 【ハイライト】ツール・ド・フランス 第10ステージ|Cycle*2024
この大会で最も高低の変化が少ない、レース距離187.3km・獲得標高950mによる第10ステージはセオリー通りのスプリント勝負になって、ヤスペル・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク)が快勝。今大会の初勝利は、マチュー・ファンデルプールとの名物ホットラインがついに機能したものだった。
「ようやく勝ててホッとしているよ。ここまでのステージでの走りは決して良いとは言えないものだったからね。でも、チームとして信念を持ち続けてきた。この1勝は大きな価値のあるものになったんじゃないかな」(ヤスペル・フィリプセン)
この日はレースに先立って、今年で10回目を迎える「ツール・ド・フランス さいたまクリテリウム」(11月2日開催)に向け、アンバサダーのマルセル・キッテルさんがステージへ。日本の子供たちが折った千羽鶴を大会ディレクターのクリスティアン・プリュドム氏に手渡し、クリテリウムの成功、そしてツールの安全と選手たちの活躍を祈念した。
オルレアンを出発しサン=タマン=モンロンにフィニッシュするルートは、限りなくフラットに近いレイアウトが続く一方で、コースの大部分を占めるロワール=エ=シェール県の変わりやすい天候がレースにどう作用するかが見ものだった。今回と同じくサン=タマン=モンロンにフィニッシュラインが敷かれた2013年大会の第13ステージでは、風によってプロトンが分断。先頭には8人しか残らないという状況が生まれた。ちなみに、このときに勝っているのがマーク・カヴェンディッシュ(現アスタナカザクスタン、当時オメガファルマ・クイックステップ)である。
ただ、今回もコース上に風が吹き、ところどころで弱い雨が降ったりはしたけれど、結果として気象条件がレース展開に影響を及ぼすことはなかった。結論から言えば、プロトンが一団のまま行程の大部分を消化した。
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