この条件そろえば飲酒運転、パワハラのリスク大…教員の不祥事根絶へ 県教委が研修教材をウェブで公開
鹿児島県教育委員会は、相次ぐ教職員の不祥事根絶に向けた研修教材を作成しホームページで提供している。飲酒運転とハラスメントの2種類を、大学の研究者と共同で作成。学校現場に活用を呼びかけている。 【写真】県教育委員会が大学の研究者と作成した研修教材
「リスクへの自覚を促す教員研修教材」と名付けられ、ワークシートと手順書がセットになっている。鹿児島大大学院の高瀬和也助教(教育工学)、静岡大教育学部の塩田真吾准教授(同)が開発し、県教委が監修した。 「この条件・環境がそろったら、自分も不祥事を起こすかも」とリスクを自覚させるのが狙い。飲酒運転版では「職場の同僚と」「同窓会で」など、飲酒運転をしてしまう可能性がある状況を想定。運転しないための予防策を話し合う。 ハラスメント版では、「休日に仕事の連絡をされる」「交友関係を聞かれる」など、先輩からされたら嫌な言動について討論。人によって受け止め方が異なることを確認。現場を目撃した場合、どのように対応すべきか考える。 公立学校長に実施した教員研修に関するアンケートで、自分の問題として捉える意識の低さなどが課題となっていた。県教職員課の中島靖治課長は「教材を使って研修の実効性を高め、不祥事予防に努めたい」と話した。
南日本新聞 | 鹿児島
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