【共創と競争の新たなカタチ】米マツダCX-50にトヨタRAV4のハイブリッドシステム丸ごと搭載。燃費性能なんと40%爆上がりで大ヒット間違いなし!?
メーカー間の垣根を越えて統合・拡充が進むラインナップ
マツダが北米で発売するSUVのCX-50に、トヨタから譲り受けたハイブリッドシステム(THS)を搭載した新グレードを設定。2025年モデルから販売を開始するといいます。驚異の燃費性能は40%向上と爆上がり。このニュースのヘッドラインだけを見ると、まるでマツダがダメダメちゃんでトヨタが神童のような雰囲気に。しかし、コレには理由があります。 この記事の他の画像を見る
そもそもCX-50には2.5L直4ガソリンエンジンのNAとターボしか設定がありません。日本から見れば「自慢のディーゼル積まないのか?」と不思議な気持ちも過りますが、そんな経緯もあって当然ミラクルな燃費データを叩き出すことに。トヨタRAV4のパワートレインを丸ごと移植し最適化した結果なんですが、むしろ個人的にはマツダらしい走りの世界観が気になります。
今回の1件、ほどほどにメディアを賑わせたニュースだと思います。しかし、トヨタとマツダって昨日今日その関係性を深めてきたわけじゃありません。2012年にはマツダ・デミオをベースに米ヤリス・ハッチバックをマツダのメキシコ工場で生産することに合意。2017年には共同出資でアラバマ州に新工場を建設したりアレコレやってきた経緯があるのです。
さらに直近の話題では5月28日に「マルチパスウェイワークショップ」と称し、マツダとトヨタ、そしてスバルの3社でカーボンニュートラル実現に向けた電動化に適合する開発中の技術などを披露。生き残りを賭けた共同宣言でもあったと解釈しますが、確かにシナプス溜まった既存脳では考えられない出来事。
この3社中もっとも親和性が高いのはマツダとトヨタだと思います。スバルには伝統かつアイデンティティの水平対向エンジンがありますので、例えばRAV4のパワートレインを少々細工したところでフォレスターに載せられません(お客さんが許しません)。
一方、マツダは横置き搭載の直4でFFベースという基本構成はトヨタ車と一緒。個人的にはマツダ2とヤリスなんか小型車は薄利多売なので一緒に作ればメリット大。また、トヨタには直6エンジンを縦置きにしたFRプラットフォームがないので、マツダからエンジンごとお買い上げすればいいと思います。