【PFL】女子もMMAストライカーの時代到来か!? 熊谷直子と戦った母を持つムエタイ女王ディッチェバが、元UFCサントスをボディ打ちでKO優勝=1億5千万円獲得
2024年11月29日(日本時間30日)、PFLシーズンフィナーレとなる『PFL 2024 Championships』(U-NEXT配信)がサウジアラビア・リヤドのThe Mayadeenにて開催された。優勝賞金100万ドル(約1億5千万円)を賭けた6階級の決勝戦が行われ、6人の世界チャンピオンが誕生した。 【写真】身長173cm、長いコンパスから前蹴りを顔面に突き刺すディッチェバ。 ▼PFL2024 女子フライ級決勝 5分5R 〇ダコタ・ディッチェバ (英国)14勝0敗 124.9lbs/56.65kg [2R 4分41秒 TKO] ※左ボディ ×タイラ・サントス(ブラジル)22勝4敗 125.0lbs/56.69kg 女子フライ級決勝戦・5分5R。 熊谷直子と戦った母を持つPFL欧州王者ディッチェバは、キックで元ISKAムエタイ英国王者。2021年にMMAを始め、13勝無敗。PFL本戦では、リサ・モールディンを三日月蹴りから1R パウンドTKO。2戦目でチェルシー・ハケットも1R ボディフックで1R KOに下すと、準決勝で、2017IBJJFの世界ノーギ選手権優勝のグラップラーのジェナ・ビショップを1R TKOに下している。26歳。 元UFCのサントスは、MMA22勝3敗。ジョアン・ウッドをリアネイキドチョークで極めるなどUFC4連勝後の2022年6月にヴァレンチーナ・シェフチェンコの持つUFC世界フライ級王座に挑戦し、テイクダウンを奪ったもののスプリット判定負け。続くエリン・ブランチフィールド戦でも判定負けでトップランカーながらUFCリリース。 2024年にPFLに参戦し、4月にイララ・ジョアニをリアネイキドチョークで極めると、6月にジェナ・ビショップにスプリット判定勝ち。準決勝でBellator王者リズ・カモーシェを判定で下し、決勝行きを決めた。31歳。 1R、右カーフから入るディッチェバ。スイッチして左前蹴り。左ジャブ、左ロー! サントスは左ジャブはまだ遠い。 右ストレートを突くディッチェバにサントスは組んで両差し! 崩すが残すディッチェバ。右小手で投げてテイクダウンはディッチェバ! そのまま立ち上がる。 右ローのサントス。首相撲のディッチェバを押し込み右で差すサントス。左小手のディッチェバ。サントスは右小外がけテイクダウンもすぐにスクランブルで立つディッチェバ。バッククリンチ狙うサントスに正対するディッチェバは右ストレートで前に。 スイッチして左から飛び込み、左ローのディッチェバ。オーソに戻し右ロー。サントスの左右をバックステップでかわし、スイッチして圧力かけ右の高い打点の顔面前蹴り! サントスの左の打ち終わりに左右から右ヒジ! 左ボディも。サウスポー構えからオーソに戻しワンツー、近づけば首相撲ヒザのディッチェバ。サントスもワンツーで飛び込んでゴング。 2R、サウスポー構えから入るディッチェバは左前蹴り。軸を崩しながらも右で飛び込み組むサントス。ヒジを受けながらも組んだサントスはバッククリンチ。しかしボディロックはできない。 正対し離れるディッチェバ。右ロー。そこにサントスは右を合わせに行く。左ボディストレートのディッチェバ。左フックも。右を突くサントスに前蹴りで突き放す! さらに右前蹴り。左ミドル。サントスはそこに右を合わせに行く。 中央を取り左ストレートを当てるディッチェ。さらにヒザ! しかしそこに果敢に組んだサントス。クラッチさせないディッチェバは体を入れ替え右ヒジ! 前蹴り! ヒザ、左ハイと怒涛の攻撃! ワンツーの右にヒザで詰めるディッチェバ。しかしここで組むサントス。 剥がすディッチェバは左ヒザ! 動きが止まったサントスにさらに右ヒジ! 左ボディを突くとサントスはくの字で動けず。さらに左ボディ2発でサントスが半身で身体を折り曲げたままとなり、レフェリーが間に入った。 勝利にケージの中でリップクリームを塗ってみせたディッチェバは、コーナーマンの肩車に両胸を叩いて咆哮した。サントスはキャリア初のフィニッシュ負け。 恐るべき強さを見せた“デンジャラス”ディッチェバは、母ハワースさんからベルトを肩にかけ直してもらうと、「言ったでしょう、勝つって。何を言われようが私は証明し続けます。サントスは強い選手ですが、チームで対策をしたので勝てました。私はただのモデルなんかじゃない。実力があることをいい加減分かってほしい。母やチームに感謝している。英国からの応援も。弟が彼女募集中だよ」と笑顔で語った。