家でも学校でもない"サードプレイス" 駅前に民間図書館 開設から2か月「子供たちの居場所に」
■居場所を求める子供たち 牛島さんの本業は、筑後市のスクールソーシャルワーカーです。民間図書館を開設したのには、自分が見てきた子供たちの現実がありました。 神戸:どうしてこういう「民営図書館」を開こうと? 牛島さん:スクールソーシャルワーカーは、不登校だったり虐待を受けていたりするお子さんとか、家庭の課題がいろいろあるお子さんの支援をさせてもらっているんですが、なかなか子供が日中に過ごせる場所がない。自分が関わっている中学生に、すごく本好きな女の子がいました。学校にもちょっと行けなかったので、「自由に過ごせる図書館があればいいなあ」と言っていたので、「じゃあ、図書館作ろうか」と。勢いで、図書館をこんな形で運営をさせていただく形になっています。日中、不登校の子もたくさん来ています。 神戸:利用は、誰でもできる状態? 牛島さん:はい。子供、学生は無料で、それ以外の方は月500円でサポート会員になって、ここの運営のサポートをしていただける形になっています。3月31日にオープンし、2か月ぐらい。やっと少しずつ、子供たちが来てくれるように。いろんな方が協力してくれて。 神戸:順調ですか? 牛島さん:そうですね、思ったよりは。「大丈夫かな…」と思っていたんですけど、ボランティアや会員になってくれた人たちが協力してくれて。ここの留守番、「図書係」をボランティアさんがしてくれて、日替わりでいろんな方が協力してくれている形です。 居場所を求めている子供たちは、どこにでもいます。筑後市でもそれなりの数がいるみたいですが、それ以外の子も来て、いろいろな交流をしています。「消しゴムはんこを作ろう!」なんてイベントも企画したり、地域の方と大学生や大学の先生などが語り合う場を作ったり。「語る」という場になっている、筑後市の「みんとしょかたる」です。 【ちっごあかでみあ】 日時:6月15日(土)午後2時半~4時半 テーマ:『子どもの居場所ってどんなとこだろう?』 内容:子供の居場所つくりをしている大西良・筑紫女学園大学准教授と一緒にお話ししながら考える 定員:20人 大人:1000円