若者は、どうして表面的な部分で判断してしまうのか? 新米のら猫コンサルが見た自動車ディーラー「若者のリアル」(5)
冷静な気持ちで
これはお客さま対応でも同じことが言えます。お客さまが発した言葉の本当の心の声に応えることが真のセールスパーソンの役目でもあります。商談において伝える技術も必要ですが、セールスパーソンに必須なのが聴く力。傾聴力です。傾聴力の中には相手の真意を感じ取ることも含まれています。 相手が全てを話してくれるとは限りません。私の上司も決して指導上手だったとは言えませんでしたが、あの時の言葉の意味、長い時間を要してしまったが今ではあの言葉の意味を理解することができます。そしてもっとその意味を早く理解するべきだったと後悔もしています。なぜなら、その上司の言葉が今の私の原動力にもなっていますから。 相手の表面的な部分だけで判断して感情的になるのではなく、相手の伝えたかったことは何だったのかを冷静に考えるようにしてほしいと感じます。 文:株式会社プログレス 江原忠宏 〈プロフィル〉えはら・ただひろ 2006年東海大学電子情報学部卒、同年国産ディーラー入社。営業職、店長を務めるも、17年5月輸入車ディーラーに転職。入社2年目に係長昇進、3年連続で販売優秀者表彰。その後人材育成にやりがいを見出し、2020年プログレス入社。「人材を『人財』に」をテーマに活動中。静岡県出身、41歳。