いつまでも残したいふるさとの景色「宇和島百景」写真に込める撮影者の思い
南海放送
今月、ある写真展が宇和島市で開かれました。残したいふるさとの景色。写真に込めた撮影者の思いに迫ります。
迫力ある闘牛や牛鬼。アコヤ貝と真珠。そしてミカン。宇和島の伝統文化や、地域の産業、そして、そこに生きる人々を記録したデジタル写真集、「宇和島百景」です。 宇和島市市長公室 杉本凜果さん: 「魅力的な写真をインスタグラムで募集して、選ばれた作品を『宇和島百景』として認定するプロジェクトです。#宇和島百景 #広報うわじまと、宇和島百景公式アカウントをタグ付けして、投稿した写真が認定の対象になります。認定された作品は、公式インスタグラムや市のHPで紹介しています」
その被写体は、実に様々。長年人々に親しまれていた、朝だけ限定営業のうどん店は、4年前、66年の歴史に幕を下ろしました。
そして津島町伝統の魔除けの「大わらじ」。いまでは過疎と高齢化によって、大きなわらじを作る風習が廃れつつあります。 いま記録して残しておかないと2度と見られなくなるという危機感。 杉本さん: 「人口が減少していく中で、宇和島の魅力ある風景、人々の物語というものを未来に残していきたいと思っている」 これまでに認定された写真は600点以上。手軽なSNSを活用したことで、多くの人が撮影した様々な写真が集まりました。
そして今月。市は、これまで選定された宇和島百景の作品をより多くの人に見てもらおうと、実際の会場に写真を展示する写真展を初めて開催することにしました。
ただし、写真は紙に印刷するのではなく… 杉本さん: 「これは、ちょっと透け感のある布です。正面から見ると向こう側が透けるんですけど、斜めから見ると、写真自体の色味が濃く見えたり。今回屋外で展示することになったので、風に風でなびいているところとか、アートっぽい写真の展示は、今まで宇和島市でのイベントでしたことがあまりなかった」 風に揺られる、宇和島の思い出…写真に込められたエピソードをたどってみました。