GPT-4oの価格が大幅値下げ、競合に対抗するOpenAIの静かなアップデート、その裏では驚愕のプロジェクトが進行中
OpenAIのGPT-4oアップデート、価格大幅値下げで競合モデルに対抗
続々登場する競合モデルに対し、OpenAIは、GPT-4のアップデートを重ね対抗している。 直近のアップデートで注目されるのは、7月末に発表された「GPT-4o Long Output」のリリースだろう。従来のGPT-4oモデルのアウトプットは4,000トークンだったが、このモデルはその16倍となる6万4,000トークンを生成できるという。ユーザーからのフィードバックにより、試験的にリリースされたモデルで、特にコード編集や文章生成など、詳細かつ広範な出力が求められるシーンでの活用が想定されている。 注目すべきは、GPT-4o Long Outputの価格だ。入力トークンは100万トークンあたり6ドル、出力トークンは100万トークンあたり18ドルとなっている。従来のGPT-4oの価格は、入力5ドル、出力15ドル。価格を若干上乗せするだけで利用できる点は、特筆に値する。通常のGPT-4oモデルの出力4,000トークンとは、日本語換算で約4,000文字に相当する量。一般的なチャットであれば十分な量であるが、コーディングなどでは、4,000トークンでは足りないケースも出てくる。6万4,000トークンモデルを従来モデルとほぼ変わらない価格で利用できるのは、開発者/エンドユーザーにとって魅力的だ。現在、競合モデルはほとんどが出力4,000トークンだが、これを機に長文出力モデルが増えてくる可能性もある。 2024年8月6日にもGPT-4oの最新版のリリースと価格改定が実施され、ユーザーを驚かせた。価格改定では、これまでのインプット5ドル、アウトプット15ドルから、インプット2.5ドル、アウトプット10ドルに大幅値下げされた。競合となるClaude3.5 Sonnetのインプット5ドル、アウトプット15ドルを意識した値下げとみられる。 このアップデートでは、GPT-4oの精度が若干向上したとの報告もなされている。 実際LMSYSのリーダーボードでは、GPT-4o‐2024‐08‐06モデルが1314ポイントを獲得し、1,297ポイントのGemini-1.5‐Proを凌駕、トップに返り咲いた。Cluade3.5 Sonnet(1,272ポイント)やLlama3.1 405B(1,263ポイント)に対しても優位性を見せている。