久保建英、足をつるほどの運動量 献身的プレーでベティス戦勝利をもたらしMVPに選出
12月1日(現地時間)、ラ・リーガ第15節、レアル・ソシエダ対レアル・ベティス戦の撮影取材のため、スペイン北部バスク州サン・セバスティアンを訪れた。 【画像】久保建英 フォトギャラリー 久保建英の所属するソシエダは、この試合をヨーロッパリーグ(EL)のアヤックス戦から中2日で迎えている。 久保はアヤックス戦を先発出場し87分までプレー、1ゴール1アシストの活躍でチームに勝利をもたらした。過酷な日程が続くなか、今節はターンオーバーの可能性も考えられたが、久保は先発リストに名を連ねると、フル出場を果たし、ホームでの2-0の勝利に貢献した。 実力が拮抗した試合は、中盤での激しい攻防によって、お互いに決定機を作りきれない展開が続いた。 そんななか、前半14分、ソシエダは、左サイドバックのアイエン・ムニョスが鋭いクロスを送ると、相手のオウンゴールを誘発、先制点を奪うことに成功した。 さらに31分には、相手陣内右サイド深い位置で仕掛けた久保が、ミケル・オヤルサバルへパスを通すと、ボックス内に侵入したオヤルサバルが相手に倒されてPKを獲得。これをオヤルサバルが自ら決めてリードを広げた。 後半に入ると、ベティスが攻勢を強め、久保も自陣に戻っての守備に追われる時間が増えた。そんななかでも、攻撃時には右サイド最前線で起点となり、突破からクロスを送るプレーを見せた。 ソシエダがチーム一丸となって2点のリードを守りきり、勝ち点3を獲得した。 久保はこの日、得意のカットインからのシュートを放つシーンはなかったが、その運動量豊富な献身的プレーが評価され、この試合のMVPに選出されている。試合終了のホイッスルとともに、久保はピッチへ腰を落とし、味方からつった足を伸ばしてもらうシーンが見られた。 試合後、ソシエダ指揮官イマノル・アルグアシルは「疲労とともに試合をこなしていくことを学ぶことが大事だ。3日ごとに試合をすれば、高レベルの攻撃を維持するのは難しい」と、ホームでの勝ち点3を喜ぶとともに、過密日程をこなすことの難しさに言及した。 今後、リーガ、EL、国王杯と試合が続くソシエダでは、久保の起用法にも注目が集まる。
中島大介●取材・文・撮影 photo&text by Nakashima Daisuke