日本ハム・新庄監督、「何ですか。このチームは。感動させすぎでしょ。もう、本当にすごいね。くぅ~」「ここまできたら楽しむことが一番」
◇13日 「2024 パーソル クライマックスシリーズ パ」ファーストステージ第2戦 日本ハム3X―2ロッテ(エスコンフィールド北海道)=延長10回 今季最多3万7000人の歓声で日本ハムの本拠地・エスコンフィールド北海道が揺れた。延長10回、サヨナラ勝ちを見届けた新庄監督は「何ですか。このチームは。感動させすぎでしょ。今年を象徴するようなこの勝ち方。もう、本当に選手はすごいね。くぅ~」。興奮冷めやらぬように、喜びを吐き出した。 逆転のドラマは1点を追う9回1死から始まった。万波は「連打は難しい。初球はそれ(直球)だけでいこう」と一振りに懸けていた。狙い通りに、ロッテの守護神・益田が高めに投じた152キロを強振。左翼席上段へ起死回生の同点弾をたたきこんだ。コーチ陣は涙ぐみ、チームと球場全体が一気に勢いづいた。 決めたのは、万波にとって神奈川・横浜高の先輩にあたる浅間だ。延長10回2死一、三塁で高めのボール球を右翼へ強引なスイングではじき返した。「(沢村に対して)低めフォークをケアして高めに絞っていた。果てしなく高いところを打ってましたね」。ミラクル打が2イニング連続で重なっての劇勝だ。 崖っぷちの状態で臨んだ第2戦。スタメンを組んだのは新庄監督ではなかった。「今日が最後かもしれないから、岸マネジャーにオーダーを組んでもらった。今年、4回組んでもらって4勝していたんですよ。何十年もファイターズにいて全てを知っている」と監督。験担ぎと、「裏方も一緒になって戦う」との決意を込めて、岸七百樹チーフマネジャーに大一番のオーダーを託していた。奇想天外な”丸投げ”が最高のシナリオを描き出した。 これで勝負を第3戦に持ち込んだ。新庄監督は「ここまできたら楽しむことが一番。公園とか野原で日が暮れるまで野球をやっていたような感覚でやってもらえたら」。童心に返って野球を楽しめ。新庄流のかじ取りで福岡への道を切り開く。
中日スポーツ