映像で振り返る 天皇ご一家のこの1年~“令和初”国際親善、国民との触れ合い、愛子さまのお出かけ…【皇室 a Moment】
6月9日のご成婚30年の記念日にあたり、4月に滞在した御料牧場で撮影された17枚の写真が公開されました。天皇陛下撮影の写真も含まれているそうです。 こうしたプライベートショットの公表は、愛子さまの成長の様子を知ってもらおうと、天皇陛下が皇太子時代から大事にされてきたやり方で、私たちが取材できない部分を埋める上でとても貴重です。そのやり方が変わらず大事にされていて、うれしく見ました。 ――動物がお好きなご一家なんですね。(感染防止の防護服姿に)きちっと装いを整えてから触れあわれているんですね。 愛子さまは新しく生まれた牛に「レインボー」という名前をつけていて、その様子もこの写真から分かります。
――御家族の何気ないショットですけれど、これが語りかけるものって大きいですね。 公式の写真とは違う何かが伝わってきますね。
また、訪問先で、天皇陛下がコミュニケーションをとるためにポケットにしのばせていたご自身撮影の写真や、「中秋の名月」の写真も公表されました。こうした写真からは陛下の“ご関心”がうかがえ、とても興味深いです。 いま宮内庁の広報の充実が言われていますが、陛下撮影の写真は、その“穴”を埋めて余りありますから、こうした陛下の内面に触れるような写真を、折々に発信してほしいなと思います。 ――一枚の写真が語るものって、大きい豊かなものがありますね。
はい、今月9日、皇后さまは60歳、還暦を迎え、「これからまた新たな気持ちで一歩を踏み出し、努力を重ねながら、この先の人生を歩んでいくことができればと思っております」と感想を発表されました。医師団は、引き続き治療が続き、波があるなかで体調を整えながら活動されていることを明かしています。皇后さまには、無理せず、出来る行事をこなしていただきたいと思います。 令和6年も様々なお出かけ、交流があると思います。オンラインは遠隔地の人たちと交流できる利点もありますが、リアルのご訪問が基本ですから、地方の滞在期間を少しずつ延ばして、両陛下のやり方で触れ合いを深めてほしいと思います。 ――本当にコロナ禍の前に、かなり戻ってきたなということが、とみに感じられる一年になりましたね。来年がよりよい年になりますように。「皇室日記@日テレニュース24」。きょうは日本テレビ客員解説員の井上茂男さんとともに天皇ご一家のこの一年を振り返りました。ありがとうございました。 どうもありがとうございました。 【井上茂男(いのうえ・しげお)】 日本テレビ客員解説員。皇室ジャーナリスト。元読売新聞編集委員。1957年生まれ。読売新聞社で宮内庁担当として天皇皇后両陛下のご結婚を取材。警視庁キャップ、社会部デスクなどを経て、編集委員として雅子さまの病気や愛子さまの成長を取材した。著書に『皇室ダイアリー』(中央公論新社)、『番記者が見た新天皇の素顔』(中公新書ラクレ)