ドローを目指すより「いいスライス」を磨くのが上達への近道!? 悪いスライスを改善する3つの練習ドリルを実際に試してみた
「潰して押す」を覚えるためのドリル、その1は「面のあるものでの素振り」です。テニスラケットやうちわなどの、短くて面のあるもので素振りをすることで、面を一定に保つということが体感できるんですね。 テニスラケットでやってみましたが、いつものイメージで振ると、意外と面の向きが変わっているんだな~と思いました。やはり腕で振るとどうしても面の向きが変わりやすいです。体の回転で振る意識だと、面の向きをキープしやすいですね。うちわとかを使えば家の中でもできる練習なので、これはいいかもしれません。
次に「小さなテークバックから球を打つ」というのが紹介されていました。テークバックは腰の位置までにして、そこから体の回転だけでボールを打つという練習です。腰の高さより上げてしまうと手の動きが入ってしまい、軌道や体の動きなどを考えてしまうので、小さなテークバックで「潰して押す」ということだけを考えて打つのがいいそうです。 これをやってみると、確かに体の回転でボールを押していく感じは出ますね。っていうか、そうじゃないとちゃんと当たらないし、狙った方向に打ち出すことができません。しっかりと腹筋に力を入れてスウィングすると押していく感じがわかりやすかったです。注意することは、腰までのテークバックと思っていても、意外ともっと上がってしまっていることがあるので、動画などに撮って確認したほうがいいかもしれません。
最後に「インパクトの状態から回転だけで球を飛ばす」というのをやりました。さっきの小さいテークバックで打つ練習に慣れたら、これをやるといいようです。テークバックの勢いがつけられないために、よりシビアになりますが、これで真っすぐに飛ばせるようになると、球を「押す」感覚がわかるということです。 やってみましたが、確かにさっきの小さいテークバックの時よりも、さらに体の回転で押し込んでいかないと球が飛びません。これ結構難しいです。狙った方向に飛んでも地面スレスレのライナーみたいな球にしかならないんですよ。手を使ってしまうと真っすぐ飛ばないし、強い球にもなりません。体の力をしっかりと使って、その力をボールに伝えることが大事ですね。
僕はもともとスライサーなので、この動きのようにしっかりとボールを押し込めると当たりが厚くなるという感覚はよくわかります。この練習はその感覚がわかりやすいので、とても役に立ちそう。これは普段の練習にも取り入れていくといいように思いました。 今回「いいスライス」を打つためのドリルを試しましたが、やはりいかに体をしっかり使ってスウィングするかということが大事だということがわかりました。ボールをしっかりと押し込んでいけると、スライスでもつかまってくれて強い球になるんですね。弱いスライスで悩んでいる人は、ぜひこのドリルを試して「潰して押す」という感覚を覚えてください。
野村タケオ