国籍変更選手増加中…森保監督 不気味な相手・インドネシアを警戒「厳しい戦いに」
日本サッカー協会(JFA)は7日、W杯アジア最終予選のインドネシア戦(15日、ジャカルタ)と中国戦(19日、アモイ)に臨む日本代表メンバー27人を発表した。年内最後の2戦はいずれもアウェー。森保一監督(56)は千葉市内で会見し、国籍変更選手をそろえるなど未知なるチーム編成のインドネシアを警戒した。 森保監督が謎に包まれる不気味な相手に警戒を強めた。インドネシアは旧宗主国のオランダなどから国籍変更した選手を擁し、その人数は10月シリーズの13人から増える見込みだ。FIFAランキングでは日本の15位に対し、130位と格下だが「(国籍取得が)どんどん増えている。その選手の特長を生かし、常にプラスアルファしながら活動している。日本が有利なように感じる方も多いと思うが、厳しい戦いになる」と強調した。 情報戦でも苦戦を強いられそうだ。インドネシア協会が2日にメンバー27人を発表したが、国籍変更選手数を巡る一部メディアの報道では、14人と15人で情報が錯綜(さくそう)。規定では試合開始90分前まで大枠のリストからメンバー入れ替えも可能で、今後さらに増える可能性もある。森保監督も「人数が変わることも考えておかないといけない。申請中も含めて、全てチェックしている」と話し、同席した山本昌邦ナショナルチームダイレクターは「全部は把握してません…」と困惑顔だった。 セリエAのベネチアで主力のDFイツェスら国籍変更選手の多くが欧州でプレー。9月シリーズからGKパエス(MLSダラス)も加わり、先発全11人を国籍変更選手でそろえることもできる。年代別オランダ代表歴のあるDFダイクス(コペンハーゲン)は国籍変更の手続き中だ。韓国出身の敵将、申台竜(シン・テヨン)監督は4月のパリ五輪最終予選でU―23も指揮し、下馬評が低い中、オーストラリアを撃破するなど番狂わせを起こした。森保監督は「堅守速攻もできれば、前から激しいプレスをかけ、相手のやりたいことをつぶしてくる。個々の局面で突破するところを上回らないといけない」と見据える。 インドネシアはサッカー熱が高まっており、完全アウェーは必至だ。それでも「落ち着いてアグレッシブに戦えるようにメンタル面も準備する」。万全の調整で敵地へ乗り込む。