【石垣いちご】「甘くて最高!!」“伝統を未来につなげたい” 100年以上の歴史 “老舗いちご農園”を継いだ男性に密着(every.しずおか特集)
いまが旬!真っ赤に実ったイチゴ「章姫」。大粒で糖度が高く、酸味が少ないのが特徴です。 【動画】密着!美味しい秘密は斜面に!?真っ赤に実った“石垣いちご”農園を継いだ男性の思いとは【every.しずおか特集】 「石垣いちご」で有名な静岡市久能では、この時期「イチゴ狩り」を楽しむ観光客で賑わいます。100年以上の歴史がある「石垣いちご」ですが、近年は、高齢化や後継者不足などで、農家の数は最盛期だった1960年代に比べ半分以下に。
「石垣いちご」の伝統を継承したいと、5年前、実家のイチゴ農園を継ぐことを決めた、西澤郁さん33歳。老舗いちご農園を継いだ西澤さんの思いと「石垣いちご」ができるまでに密着しました。
標高1000mでの“高冷地栽培” 手間暇かけるのがおいしいイチゴ作りのコツ!
今シーズンのイチゴの栽培が始まったのは、2023年6月。西澤さんの姿は、イチゴのハウスがある静岡市久能から、約50キロ離れた山の中にありました。一体、なぜなのでしょうか? (サクザ農園 西澤 郁 さん) 「標高1000m以上にある畑になる。高冷地栽培で丈夫な苗が育ちやすいということで、こちらで育てている」 生育の過程で病気になるリスクも高い「イチゴ」。高冷地で栽培することで、苗を病気から守ることができるほか、収穫時期を早める効果があるといいます。 (サクザ農園 西澤 郁 さん) 「6月の梅雨の時季は3日に1回くらいくる。7~8月にはやることが増えてくるので、1日おきの間隔でくる」
負担が大きいため、高冷地栽培を行う農家は今ではほとんどいませんが、西澤さんは、車で往復4時間をかけ、より気温の低い静岡市の井川で苗を育てます。また、イチゴの栽培は、親株の苗植えから始まり、その後、親株から伸びてくるツルを切り離し、子株を作ることで、苗の数を何十倍にも、増やしていくのです。 苗植えから約3か月。再び井川の畑を訪ねてみると、苗は畑いっぱいに数を増やしていました。 (サクザ農園 西澤 郁 さん) 「育て始めた時は500本くらいからスタートしたが、今は2万本になった」
酷暑の夏でしたが、高冷地で苗を育てたことで、大きな影響はなかったといいます。それでも、油断はできません。 (サクザ農園 西澤 郁 さん) 「一回根を上げて植え替えるのは、イチゴにとってストレスがかかる。そこで病気になることがありえる。10月も暑いし、気が抜けない」 それから数日後、井川で育てた約2万本の苗を久能の石垣へ植え替えます。
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