「Google Pixel 9」シリーズは水晶がモチーフ? カメラバーは“Google検索バー”似? デザイナーが語る
Googleは10月18日に銀座蔦屋書店でデザインに関わる人を招いたトークイベントを開催した。Googleでハードウェア製品のデザインを統括するアイヴィ・ロス(Ivy Ross)氏が登壇し、「Google Pixel 9」シリーズのデザインについて言及する場面があった。ここでは言及のあった色とカメラバーにフォーカスし、Pixel 9シリーズの魅力に迫りたい。 【画像】検索窓風?Pixel 9のカメラバー Googleは2024年秋、フラグシップモデルの「Google Pixel 9」「Google Pixel 9 Pro」、ディスプレイサイズなどを大きくした「Google Pixel 9 Pro XL」、フォルダブル(折りたたみスマホ)の「Google Pixel 9 Pro Fold」を投入した。 中でも特にPixel 9 Proは、日本市場を中心に「Pixel Proがいいけれど、本体が大きすぎる」という声を受け、実現したモデルだという。Pixel 9 ProはPixel 9と同じ6.3型で、大型モデルに位置付けられるPixel 9 Pro XLは6.8型と、Pixel 8 Proの6.7型から0.1型大きくなったディスプレイを搭載する。
1~2年先を見据えた商品開発 Pixelの色はいかにして生まれた
そんなPixel 9シリーズはどのようにしてデザインされたのだろうか。Pixel 9シリーズで目を引くのは、文字や画像を含む問い対して回答を提示できる「Gemini」と、ポップに見えてどこか派手すぎない見た目のバランスだ。Geminiはロス氏の担当領域ではないため今回は深掘りしないが、Pixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XLのサイドフレームは光沢仕上げに、ディスプレイのベゼルが均一で薄型となっている。 Pixel 9では光沢のないマットな質感のメタルフレームと、光沢のある背面ガラスで構成されている。Pixel 9 Pro Foldもヒンジ部分を除くフレームは光沢なしで、背面はマットな質感のガラスだ。シリーズ全てに共通するのは、どこか宝石や石のような鋭さや色をきらびやかに見せるアクセントがあることだ。 Pixel 9は従来のObsidianとPorcelainに加え、新色として爽やかなWintergreenと華やかなPeonyの4色、Pixel 9 Proと9 Pro XLではObsidian、Porcelain、Hazelに加え、新色として優しく透明感のあるRose Quartzが加わった。中でもRose Quartzはまるできれいに切り落とされた断面のような横長のカメラバーがアクセントとなり、光沢フレームと相まって主張しすぎない高級感を実現している。 ロス氏は「インスピレーションがわくところに身を置くところからスタートする。あるとき、私は水晶の採掘場へ行ったことがある。単にカラーブックスから色を選ぶのではなく、何を表現したいのかを考える」と語る。 さらに、「1~2年ほど先を見据えて商品を開発する中で、デザインチームは得た情報をデザイナー自らで感じようとするが、多くの対話を重ねてどこから着手できるのかを確認し、着地点を探していく」とデザインの過程に触れた。 特に色については「消費者に色を提示すると、見た人によって意見が異なる。そのため、ニュートラルな色、サプライズ要素のある色を展開し、バリエーションを持たせるようにしている」とし、「同じ青色でも赤色に近いのか、緑色に近いのかで印象が異なる」と色表現による印象を例示した。