都会のサラリーマンが“植物から糸”を作ってみたら…… 10日後、驚きの成果に「マジ尊敬します」「立派な実験考古学」
縄文時代の“服”を作るため、まず植物から糸を紡ぐ動画がYouTubeに投稿されました。記事執筆時点で9万8000回以上再生され、4000件を超える高評価を集めています。 【画像】完成した糸
まずは糸を作ろう
投稿したのは、2人組のYouTuber「週末縄文人」さん。「都会のサラリーマンが週末を使ってゼロから文明を築くことはできるか」を検証しています。登場するのは縄さんと文さん。ある山の土地を借りて現代の道具を使わずに火を起こしたり魚を獲ったりしています。 今回は、そんな2人が着用しているスーツが傷んできたので、縄文時代にも存在していたとされる“服”を作ることに。なお、紹介する動画は服作りの“前編”で、糸を用意する工程がメインとなっています。 糸として使うのは、これまでにも釣り糸や縫い糸として活用してきたカラムシ。茎から糸の原料となる「靭皮(じんぴ)」を採取します。 服を作るには大量の糸が必要です。カラムシの靭皮を入手するために、作業初日は爪で不要な部分を削ぎ落としていましたが、2日目は黒曜石で削り取る方法に変更。合計10時間かけてたくさんの靭皮を手に入れました。この時点で大変な労力……!
繊維をつないで糸に仕上げる
作業3日目は、複数のカラムシをつなぎ合わせて1本の長い繊維にする作業「糸績(う)み」を開始。繊維の末端を重ねるところから始まる複雑な工程を経て、2本の繊維を1本にまとめます。 また、績むだけでは強度が足りないため、繊維全体をよって糸に仕上げる作業も行います。よる加減が難しく初めは苦戦していましたが、コツをつかんだことで作業効率は一気に上昇。糸作りのスキルも作業を通じて上がっていき、6日目にはかなり細い糸をよれるようになりました。 服は縦糸と横糸が組み合わさってできています。当初はどちらも同じ太さのカラムシ糸を使う予定でしたが方針を変更。細さが求められる縦糸にはこれまで作った物を使い、あえて残しておいた太めのカラムシ繊維で横糸を作ることにしました。