韓国で戒厳令 改善の日韓関係に逆風 石破首相の来年1月の訪韓見送りも
強硬手段が失敗に終わったことは、今後の日韓関係にどのような影響を与えるのか。 石破首相は、日韓国交正常化60周年に合わせ、来年1月の訪韓を予定していた。コリア・レポート編集長の辺真一氏は「尹氏が罷免されれば当面は首相が大統領代行となるが、国民が批判した尹政権と関係を持てば、韓国国民の反日感情が高まる」として、訪韓は見送りとなる可能性を指摘した。 また、尹氏が罷免されれば数カ月後に新たに大統領選挙が行われ、反日姿勢を取る最大野党「共に民主党」の李在明氏が大統領に就任する可能性が高い。尹氏の大統領就任後、シャトル外交が復活し、劇的に改善された日韓関係は「ご破算でしょう」と、韓国に再び反日の嵐が吹き荒れる見通しを示した。 さらに、米国ではトランプ氏が次期大統領に就任するタイミングで「トランプさんは日韓に興味がなく、北朝鮮の金正恩氏に秋波を送っている。韓国がこの状態では日米韓という協力態勢はないようなもの。日本は日米関係の維持に注力するしかない」とした。 ≪情勢注視し判断 石破首相≫石破茂首相は4日、参院代表質問で尹氏が非常戒厳を一時宣言したことに関し「日韓は国際社会のさまざまな課題にパートナーとして協力すべき重要な隣国同士だ。情勢を注視し、適切に判断する」と述べた。邦人保護に全力を尽くす考えも示した。超党派の日韓議員連盟は今月中旬に予定した菅義偉会長(自民党副総裁)の訪韓中止を決定した。