ビットコインETF、8000万ドルの流出──DOGE, XRPが主要コインの下落をリード
アメリカのビットコイン(BTC)現物ETF(上場投資信託)の流入は7日間で途切れ、ドージコイン(DOGE)とエックス・アール・ピー(XRP)が幅広い市場の下落の中、今週初めの値上がりから利益確定の売りが出たことで主要な暗号資産(仮想通貨)の損失を主導した。 ビットコインが10月21日の7万ドル近くまでの上昇を継続できなかったため、DOGEは5%、XRPは4%下落した。これらのトークンは、それぞれイーロン・マスクの支持とファンダメンタルズの変化により、過去7日間で主要トークンの中で上昇を主導していた。 時価総額の大きいトークンを追跡するCoinDesk 20指数(CD20)は、ビットコインが約1%下落する中、ほぼ2%下落した。しかし、トレーダーたちは、アメリカ大統領選挙が近づく中で、今後数週間のうちにビットコインが8万ドルに達すると予測している。 中型と小型のトークンの市場動向は概ね横ばいだった。しかし、ミームコインのボンク(BONK)とガバナンストークンのAPEは7%以上下落し、小型トークンの中で最大の損失となった。 トレーダーたちは、ビットコインの主な抵抗線とステーブルコイン発行の一旦停止が、ビットコインやその他の暗号資産の上昇傾向が緩やかになっている原因のひとつだと指摘した。 「暗号資産市場全体の低迷の主な原因はビットコインにあるようだ。弱気派は7万ドルレベルへの攻撃を防衛した」と、FxProのシニアマーケットアナリストであるアレックス・クプツィケビッチ(Alex Kuptsikevich)氏はCoinDeskに電子メールで語った。「彼らは10月21日月曜日の朝早く、6万9500ドルで売りを強め、22日の朝には6万6500ドルまで価格を下げた」。 「ステーブルコインの取引量は9月下旬以降増加しておらず、ステーブルコインは興味のあるコインを素早く購入するための流動性としてよく用いられるため、より広範な暗号資産市場の成長が一時的に停滞する可能性がある。以前、成長の勢いがあったのは8月から9月にかけてで、その時に暗号資産市場全体が底を打った」とKuptsikevich氏は付け加えた。 ステーブルコインの流動性と成長は、ビットコインなど暗号資産の価格上昇と密接に関連している。これは、以前にCoinDeskが分析した結果を示している。 10月22日には、ビットコイン現物ETFが純損失8000万ドル(約120億円、1ドル=150円換算)を計上し、アーク・インベスト(Ark Invest)のARKBでは1億3400万ドル(約201億円)の流出が確認され、同商品としては過去最高の流出額となった。ブラックロック(BlackRock)のIBITは4200万ドル(約63億円)の流入超となり、流入額でトップだった。一方、フィデリティ(Fidelity)のFBTCとヴァンエク(VanEck)のHODLはそれぞれ800万ドル(約12億円)、300万ドル(約4億5000万円)の流入超となった。 一方、22日にブラックロックのイーサリアム現物ETFは1100万ドル(約16億5000万円)の資金流入があったが、他の商品では資金流入や流出は見られなかった。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:DOGE, XRP Lead Crypto Majors Decline as Bitcoin ETFs Bleed $80M
CoinDesk Japan 編集部