「小学校を3カ月で辞めた」エジソンの驚く勉強法 牧野富太郎や森毅ら偉人たちの学習法を紹介
牧野は19歳のときに、顕微鏡や書籍を購入するため上京。同行者とともに、汽船や徒歩によって、神戸や京都、四日市などを経由しました。道中で珍しい植物があれば、茶筒に入れて故郷に送り、植えてもらっていたとか。 21歳で2度目の上京を果たすと、東京大学理学部植物学教室に出入りして植物学に没頭。生涯をかけて収集した植物標本は、なんと約40万点! 描いた植物図は約1700点にも。好きに夢中になることで、牧野は「植物分類学」という学問の扉を開いたのです。
ちなみに、牧野は18歳頃に植物研究に対する心構えとして、次のように記しています。 「忍耐が必要」 「精密さも必要」 「植物を大量に観察する」 「できる限り多くの本を読む」 「英語の本を読む」 「植物を描くための画力をつける」 「師匠を持つ」 「研究費を惜しまない」 「植物を学ぶ仲間と交流する」 などなど……。地道に一人で学びながらも、時には同志や師と交流して気づきを得る、ということでしょう。心構えは自分の行動規範となり、また学んでいくうえでの指針にもなりそうです。
牧野富太郎の学びの言葉 「私は植物の精である」 ■学校をサボるルールがあった数学者の森毅 独学で大きく羽ばたいた偉人のなかには「学校という環境が合わなかった」という人が少なくありません。 数学者の森毅は、中学生になってから、学校をたびたびサボるようになりました。どうも軍事訓練に嫌気がさしていたこともあるようです。 そんな息子を見ても、お父さんは「学校に行け」とは言わなかったそうです。サボってもいい代わりに、2つの条件が出されました。
1つは「落第はしないように自分でコントロールして休め」。無理に学校へ行く必要はないけれども、卒業するために最低限の出席はしておくように、と伝えたそうです。面白いのは2つ目の条件です。それは次のようなものでした。 「学校を休んだ日は、学校に行くより充実した1日を送れ」 冒頭で紹介したように、エジソンも学校に行かなかったことで、家庭学習で実験三昧の日々を過ごしています。 森毅は、条件の「学校に行くより充実した1日」を実践すべく、学校を休んだ日には、昼間は気楽に山へ行って昆虫採集などをしながら、夜はいつもより一生懸命勉強に打ち込んだそうです。本人もこう振り返っています。