見られるのはあと少し…。引退間近の大物Jリーガー(4)九州クラブの歴史そのもの! 飛び道具もあった元日本代表
2024シーズンの明治安田Jリーグの終幕が近づいている。シーズン終盤は、今季限りで現役引退を決断したベテラン選手たちの存在にスポットライトが当たる時期だ。残り試合数は少ないが、彼らの最後の勇姿を目に焼き付けなければならない。そこで今回は、今季限りでスパイクを脱ぐJリーガーを紹介する。※スタッツはデータサイト『Transfermarkt』を参照。対象は11月25日時点で、未消化試合があるクラブに所属する日本人選手に限る。
MF:藤田直之 生年月日:1987年6月22日(37歳) 所属クラブ:サガン鳥栖 今季リーグ戦成績:10試合0得点0アシスト 元日本代表MF藤田直之をピッチ上で見ることができるのはあと少しだ。 藤田といえば、「ロングスロー」が真っ先に思い浮かぶ人も多いはずだ。屈強なフィジカルを駆使した鋭いロングスローは彼の代名詞とも言うべきプレーであり、唯一無二の飛び道具は対戦チームにとってしばしば悩みの種になった。 福岡大学出身の同選手は、2010年にサガン鳥栖に加入した。2010シーズンはリーグ戦32試合出場と加入初年度からコンスタントに出場を重ね、チームに不可欠な存在に成長。鳥栖がJ1初昇格を果たした2012シーズンからはキャプテンマークを巻き、2015年には追加招集という形で日本代表に選出された。 その後、藤田はヴィッセル神戸(2016~2018シーズン)、セレッソ大阪(2019~2021シーズン)への在籍を経て、2022年に古巣である鳥栖に7年ぶりの復帰。かつて鳥栖のJ1初昇格、上位躍進、そしてJ1定着に大きく貢献した実力派MFの帰還に、多くのサポーターが喜んだはずだ。 今季はここまで公式戦14試合に出場し、鳥栖での公式戦通算出場試合数を「279」まで伸ばしている。 そんな藤田は11月14日に今季限りでの現役引退を発表しており、最終節・ジュビロ磐田戦後には引退セレモニーの開催が予定されている。今季は鳥栖にとって非常に苦しいものとなったが、レジェンドの最後の試合は勝利で飾りたい。 鳥栖は既にJ2降格が決定しており、J1の舞台で戦い続けてきた記録には残念ながら今季で終止符を打つことになった。偉大な「背番号14」の後継者となる存在、すなわちチームをJ1に導く若手の台頭が求められている。
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