中華まん「1日最大40万個生産」工場の驚きの内部。中村屋の中華まんが出来上がるまで…現場の改善活動も聞く
寒さが増す今日この頃、恋しくなる食べ物の1つが中華まんだ。 ほんのり甘いふわふわの生地に、たっぷりと詰まった具材。手軽ながら温かく、満足感たっぷりの幸せを味わえる。 【写真14枚を見る】まるで中華まんが行進しているかのよう。中華まんが工場で製造されている様子をみてみよう そんな中華まんの魅力に触れられる人気の工場見学施設「中華まんミュージアム」が、埼玉県入間市にある。オートメーション化が進む製造現場の裏側、知られざる苦労、そして中村屋の目指す姿に迫った。 ■中華まん文化を広めた中村屋 入間ICから車で10分ほど進むと、広大な敷地にたたずむ「中村屋中華まんミュージアム」が見えてくる。2019年にオープンしたこの施設は、中村屋が手がける工場見学施設で、「家族でのおいしい思い出」をテーマに掲げている。
1901年にパン屋として創業した中村屋は、クリームパンの生みの親として知られ、1927年には中華まんを発売。以降、日本中に中華まん文化を広めてきた。そんな中村屋が手がける中華まんミュージアムでは、中華まんの歴史や製造過程を楽しみながら学べるとあって、多くの見学者が訪れる。 敷地面積は約8万3000平方メートル。中華まんミュージアムと同じ敷地内にある武蔵工場では、コンビニエンスストア向けの商品を生産しており、1日最大で約40万個の中華まんが製造可能だ。
【写真14枚を見る】まるで中華まんが行進しているかのよう。中華まんが工場で製造されている様子をみてみよう 地面に描かれたオレンジ色の中華まんマークをたどっていくと、開放感のあるエントランスに到着。 目の前に現れるのは、巨大な中華まんのフォトスポットだ。天井を見上げると、ひだのようなデザインが目に入る。 ■中華まんらしさが詰まったミュージアム 細部まで中華まんらしさを意識した作り込みに驚かされる。しかし、実はこれは偶然の産物だという。
「このエントランス部分は、もともと女子大の図書館だったんです。外観も丸いので、ちょうど中華まんのようなイメージですね」(広報・CSR部 広沢久美子さん) 偶然とはいえ、ミュージアムのテーマと絶妙にマッチしているのが面白い。 壁一面には、中華まんに関連した写真や珍しい商品がずらり。見たことのない商品を探してみるのも楽しみの1つだ。 シアターで5分ほど映像を見た後は、製造工場の見学通路へと進む。エアシャワー体験やキャラクター探しなど、ただ通路を歩くだけでなく、随所に仕掛けが用意されているため、子どもから大人まで飽きることなく楽しめる。